聞いてますか白石さん【鬼滅の刃】

白石さんが42人 ページ43

甘露寺side






Aちゃんはお風呂に入って来るからと言って
部屋をあとにしたAちゃんは十数分でホカホカと頬を火照らせ眠たそうに戻ってきた。

寝巻きの着物が可愛らしくていけない。
少し薄着なのが心配だ。








｢…あら、Aちゃんったら、タオルを掛けてるだけじゃ風邪をひいてしまうわ！
ほら、ここに座って？｣


『うん』


｢A、眠いのか？｣


｢あら、そうなの？｣


『ん…』









首をこくこくと縦に揺らして
虚ろな瞳で可愛らしく澄んだ瞳を
ぱちりぱちりとする。

伊黒さんがもう少し頑張れと
Aちゃんを撫でると分かったと
私に背を預けてきた。

小さくて可愛い…！！

数分間Aちゃんの頭を
わしゃわしゃと乾かし、ある程度乾き解放すると
伊黒さんの布団へと上半身だけうつ伏せになる。







｢やっぱりAちゃんは体力を消耗した分だけ
眠たくなるのかしら。｣


｢どう言う事だ甘露寺｣


｢うん、あのね、宇髄さんも言ってたんだけど
Aちゃんって任務が終わると割と直ぐに寝ちゃうらしいの。｣


｢なるほど｣









Aちゃんを自分の布団へと入れながら
納得した様にうんうんと頷く伊黒さん。









｢ああ、そうそう、煉獄さんに連れ回された時にも
おぶられて帰って来てましたよ？｣


｢ほら！やっぱりそうなのね…
しのぶちゃん！？｣


｢いつからいたんだ胡蝶｣


｢何ちゃっかりAさんをそこで寝かそうとしてるんですか伊黒さん｣









しのぶちゃんと伊黒さんの間に火花らしきものが見える気がする…これはAちゃんの取り合い？

なにそれ！
キュンキュンするわ！
怒ってるしのぶちゃんもやっぱり素敵…！
伊黒さんもしれっとAちゃんを引き寄せて
ドキドキしちゃうっ！







｢Aさんは貴方の薬じゃ無いんですか
私が部屋に運びますし。｣


｢いや、動かして万が一起こしてしまったら
可哀想だ、そもそも俺がいていいと言っている
それなのにダメだと言うとは何様だ｣


｢ここは貴方が使用している病室ですが
それ以前に御館様が私に与えた私の御屋敷
なのですよ？｣


『んっ…』


｢Aちゃんが起きちゃう…！｣









Aちゃんが少しだけ嫌そうな顔をしたから
私の方に引き寄せて膝に乗せる。

そうすれば規則正しい寝息を立てて
再び穏やかにすやすやと眠り始める。





｢これだから貴方は…｣


｢口を慎め胡蝶｣




まだ言ってる…

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