【呪術廻戦】黙ってろモブ２【男主】

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『いいぜ、帰ってやっても』

「では早速……ッ！」





彼女の首を掴み上げ木に押し付けるとようやく苦しげな顔を見せた。それでもあまり抵抗せず、顔を歪ませるだけ


もう少し締め付けたらこいつは俺よりも自分を優先させるのだろうか






『俺の手で死ねるなら本望とか思ってる？』

「A、…さ、まっ」

『じゃぁ教えてやる。俺は今倶利伽羅を出せないでいる。桜庭家の相伝が使えない上に術式のバグも多くて呪いを祓えない時がある。それでもお前らは俺を祀るか？そこに俺の価値は？答えてみろよ』






懐から片手で取り出した”猫丸”を彼女の顔面スレスレで留める

この女を殺したところで俺は破門にはならない

この女にそれほどの力も価値もない




＿＿そうじゃないだろ。＿＿









いっその事、殺してみようか



＿＿家族だろうが＿＿







渦巻く感情下、昔の俺と今の俺

自分以外の人間に価値はないと思っていた俺と

自分には価値がないと思っている俺




どっちが正しい？

わからなくなる





「A、さまっ」





ﾊｯとして手を離すと地面に崩れ落ちた叶は咳き込み息を思い切り吸う

俺、妹に何やってんだ…





彼女の首を締めていた右手を見ていると体にピリっと呪力が通り、あたりを見渡すとｶﾞｻと音がなった。そちらに目を向けると呪霊が木の隙間から姿を見せているが違和感に勘づく


森に放たれた呪霊は２級以下のはずだが呪力量から見て準一級の呪い

１０歩ほどそちらに足を進めるがどうも様子がおかしくこちらに向かってくる様子はない









『あぁ…飼いならされた呪霊かよ。あのジジィまじで虎杖を殺したいんだな』

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