237話*楽* ページ47
3-0
大丈夫だ。
一ポイントも取られない。
取らせたくない。
その心がまだ残っている。
一ポイントでも取られる事は今まで練習を積んできた僕には耐えられない事だった。
小さい頃からずっと続けてきた。
物心付いた時には既にﾗｹｯﾄを握っていた。
だから
一ポイントも取らせない。
取らせる事は僕が許せない。
それ故に
A「まだまだ……これからだよ？」
たとえ相手がﾎﾞﾛﾎﾞﾛになっていたとしても
容赦は出来ない。
鳳「ｯ……悪魔、ですねｯ……」
既に弱々しい鳳の声が聞こえた。
今までは5-0ぐらいから直接身体を狙っていた。
しかし今はもうそんな事はしない。
する意味もないからだ。
悪魔という言葉もあながち間違ってはいないだろう。
A「悪魔なんて物騒な言葉、使わないほうが良いよ」
冗談半分でそう微笑んだ。
微笑んだとは言ってもさっきまでの優しい笑みでも安心したような笑みでも何でもない。
ほかの人から見れば
こわい
ただそれだけの笑みだろう。
鳳「そうですね……でも本当に。ここまでとは思いませんでしたよ」
目の前に広がる圧倒的な差。
それは呪縛の如く鳳を締め付ける。
返せないという焦り。
身体に打ち付けられる球への恐怖。
それは思っている以上に精神へのﾀﾞﾒｰｼﾞになり
身体が凍りつく。
だから
返せる球も返せず
少しのかすり傷でも大きな傷に思えてしまう。
それが今の鳳の状態だ。
A「早く次行くよ」
ポンポンと球をつきながらもﾗｹｯﾄを構えて鳳を見る。
大丈夫だ。
怖くはない。
もう鳳がどうなっていようと何も思わない。
いや、そう僕が思い込んでいるのかもしれない。
さっきのように傷つけるのが嫌なんて思わないように自分で暗示をかけているのかもしれない。
でも
もう大丈夫だ。
だって……
『最低ですね、Aさん……』
鳳の全てを思い出したから。
僕の傷の手当てなんて
ただの気紛れに思えるぐらいの全てを。
僕からすれば、憎しみは少しの優しさで消えてくれるような物じゃないから。
―――――
☆生存者確認←☆
菊丸*越前
鳳*芥川
柳生*丸井*切原
☆Aちゃんの味方(?)☆
芥川
柳生、丸井、切原
(菊丸)
―――――
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月夜見(プロフ) - さっこさん» 分かります(キリ← 真田＝ｗｗｗｗ 的な雰囲気ですね(笑) (2015年5月10日 15時) (
レス) id: bfd674d62d (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - 月夜見さん» 話に困ったときに名前を出すと会話が広がる(( (2015年4月22日 22時) (レス) id: a7371a86a7 (このIDを非表示/違反報告)
月夜見(プロフ) - ゆーまさん» いえいえ、お気に入りにして頂きありがとうございます。そしてそのように言って頂けなければ違反だと言うこともわからない作者様もいらっしゃると思いますので謝ることはないと思いますよ。ありがとうございました。 (2015年4月21日 0時) (レス) id: bfd674d62d (このIDを非表示/違反報告)
月夜見(プロフ) - さっこさん» 確かになりますね(笑) おかげでネタには困らない(( (2015年4月21日 0時) (レス) id: bfd674d62d (このIDを非表示/違反報告)
ゆーま - 奏さん» あ、いえ。私もなんか荒らしてしまって申し訳ないです…つい、お気に入りの小説でしたもんでつい本気になっちゃって…;;冷静に考えれば一人に対して言ってませんね。すみません;; (2015年4月5日 3時) (レス) id: 21e24847c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月夜見 | 作成日時：2014年4月12日 2時
