ヒロインなんて、なりたくない。１

15話 ページ15

すると皆はきょとんとしたように首を傾げた。

　ああ、可愛い……じゃなくて！




「何でって…、ここで食べたいから。」

「ここで食べちゃダメなの？」




　あー、質問の仕方を間違えたかもしれない…

　そうじゃなくてですね！




「何でこのメンツなんですか！？」




　私が口を開きかけたとき、菜穂が言ってくれた。

　それはもう、驚いたように先走るように。


　きっと菜穂は、そういうことに興味をもつ子だから気になるんだよね。私と聞きたいことは同じだけど、意図は違う。

　私が驚いているのは、"何故、最近私と関わった男子たちが揃ったのか"ということ。

　さすがに驚くよぉ……




「幼なじみ…だから？」


「え！」

「は！」




　思わず口から漏れた叫び。

　え、だって、幼なじみって、えええぇっ！？




「美門くんと若武くんと七鬼くんが、幼なじみなのは知ってたけど全員とは……」

「えやば、イケメン揃いとか…」



「ここで一緒に食べちゃ、ダメ？」

「えー「いいです！全然いいです！食べましょ！一緒に！！」ちょ…」


「ありがと。
これからここで、毎日食べるのは…いいかな。」

「どうぞ！！」




　えー…

　波乱の予感しかしないのは私だけ？



　菜穂なんて、ちゃっかり向かいのベンチの葉っぱはらったりなんか気が利いちゃって…

　ううう、騒がしくなりそう…

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