【第五十三話】 ページ5
あの時、僕は自分でも何を言っているのか分からなかった。
ただ分かっていたのは可笑しなことを言っていたということだけ。
銃の手入れをしていたが、なんだか気分が優れなくなってきた僕は外の空気でも吸ってこようと考えていたその時だった
「...!
賢治、鏡花の電話に着信が入った。行くぞ!」
「はい!」
な、何かよく分からんがチャンスや!と思った僕は二人の後をコッソリついて行った。
「Aく〜ん、この自戮方なんだけど...って、あれ?」
勿論、その時既に僕の姿はない。
「この馬鹿モンが!社長に事務所を出るなとあれ程...!」
「僕より鏡花ちゃんたちですよ国木田さん!さっ、急いで急いで!!」
「クッ...この騙されている感じはなんだ...」
国木田さんによると鏡花ちゃんの電話に着信が入った時、信号を出すように手をつけておいたのだと言う。
車を走らせ数分、信号の出た場では確かに鏡花ちゃんらとマフィアの姿が会った。
「頭、下げてくださーい」
車を急いで降り、賢治くんは怪力を炸裂させる。
国木田さんが敦くんを助けている間、僕は拳銃の準備をしておく。弾の補充は上々だ。
「探偵社の毒め...」
マフィアの人物らしき蜜柑髪の和服の女性は僕らを睨み付けた。どうやら彼女が元凶のようだ。
「組織同士の全面戦争と言う訳か。この忙しい時に」
場の空気が一気に張り詰める。互いで互いをにらみ合い、一斉に動く一瞬だった。
「ワア、タイミング最高」
そこにいた皆の視線が、二人の男に一気に注がれた。
この状況下でこの落ち着いた様子、只者ではないことが自然と分かる。
「衝突一秒前って感じだ、あと少し遅く来れば楽だったのに。
君やる?」
「構わないが......大勢からの注目が...痒い」
「仕方ない
『
金髪のボブヘアーの青年にオールバックの髪の長い男。
あの人たち...どこかで......。
「ジョン...?」
「島村?お前、あいつらと知り合いなのか...!?」
「えっ...!?」
今、なんで名前が...!?
「あ、そこ!危ないよ
荷物が届く頃だから」
すると敦くんは頭上からやってくる『何か』に気づく。
「国木田さん!上から何かが!」
「その前に...っと」
「!?」
気づくと僕はジョンに腕を捕まれ、あっという間に引き寄せられた。
あまりの速さに僕は驚くことしか出来なかった。
「やっと見つけたよ、二年振りだね。A。皆君の帰りを待ってたよ」
僕の...帰り?
218人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
星月 菜兎(プロフ) - アメ子さん» お返事ありがとうございます!!楽しみにしています!!更新頑張ってください!! (2016年11月18日 23時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - 星月 菜兎さん» 両方のエンドですね…(; ・`д・´)ゴクリ ではお話が終わり番外編が出来次第、片方のエンドを製作してみようと思います!リクエストありがとうございます!(≧∇≦) (2016年11月18日 7時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
星月 菜兎(プロフ) - コメント失礼します!!ハッピーエンドも見てみたいですがバッドエンドも見てみたいです!!ぜひお時間ありましたらどちらも書いてください!!わがまますみません!! (2016年11月17日 1時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - ゆずかさん» 3周もリピートされているとは…!大好きだと言ってもらえて嬉しいです、これからと頑張ります!!ヽ(。・ω・。)ノ (2016年11月15日 21時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずか(プロフ) - 1ヶ月半ほど前から前作を読み始め、最近やっと追いつきました!これからどうなるんだろう、とワクワクしながら3周ほど読み直しています。何回読んでも飽きなくて面白くて大好きです! (2016年11月15日 20時) (レス) id: 6d28a617a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アメ子 | 作成日時:2016年9月16日 19時