【第五十二話】 ページ4
会議の案件は全て整い終わりを告げた。
後は谷崎さんらの報告を待つのみとなった。
そこへ、春野さんがやって来た。
「皆さん!谷崎さんたちから連絡が入りました!
賢治さんを捕らえていたギルドの人間を撃退、見事救出したそうです!!」
「本当か!?」
「はい、確かに!」
どうやら一件は落着したようだ。
だが、
「アイツら...戦闘は控えろと言ったのに...」
「まあまあ国木田くん、良かったじゃないか。
終わり良ければ全て良しだ」
「うぅむ...然し」
そんな馬鹿真面目だから、女性の一人も手なずけられないんですよ...
「何か言ったか島村」
「いえ何も」
────〇────
翌日、僕の逆出禁生活はまだまだ続いていた。
まあ特にこれと言った不便はないので良いのだが...
「うぅ...アイアム乱歩さんシック.....」
「またそれか...」
とうとう国木田さんには呆れられ、皆には「また始まったか」と無視されるようになった。
因みにその当の乱歩さんは、姿を見せない。
何処に行ってしまったのやら...。
机に突っ伏し拗ねていると、太宰さんに声を掛けられた。
「分かる、分かるよAくん。私も是非心中したいと思った女性にシカトされた時...悲しいったらありゃしない」
「だ、太宰さん...!分かってくれるんですか!?」
「当たり前じゃないか、だって私たちは...」
「「自戮仲間なのだから!!!」」
「降らんこと言ってないでさっさと仕事に戻れ!」
と、太宰さんと意気投合していた所を国木田さんに破られる。
「国木田くんは分かってないなー、全く.....っと、あれ?敦くんとあの子は?」
「確か、鏡花ちゃんの初仕事の補佐としてさっき二人で出ていきましたよ」
そう、今日は記念すべき鏡花ちゃんの初仕事の日だ。
こうしてみると、自分の初仕事の日をうっすらと思い出す。
パンパン
『団長、これで良いの?』
『ああ、それで良い。お前はやはり、才能があるな...』
「俺、良くやったよね...」
「えっ...」
「え?」
僕、今何て.....。
自分でも何を言ったのか分からなくなり、思わず太宰さんと目を合わせる。
太宰さんも驚いたような顔をしている。
「...お前の初仕事は確か、間違えて警官に発砲しそうになって大目玉を喰らっていただろう」
僕の声が聞こえていなかったのか、国木田さんは小馬鹿にするような言い方をした。
「あ...そ、そうでしたよね〜!あの時は焦ったな〜」
咄嗟に国木田さんに合わせたが、霧は晴れなかった。
218人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
星月 菜兎(プロフ) - アメ子さん» お返事ありがとうございます!!楽しみにしています!!更新頑張ってください!! (2016年11月18日 23時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - 星月 菜兎さん» 両方のエンドですね…(; ・`д・´)ゴクリ ではお話が終わり番外編が出来次第、片方のエンドを製作してみようと思います!リクエストありがとうございます!(≧∇≦) (2016年11月18日 7時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
星月 菜兎(プロフ) - コメント失礼します!!ハッピーエンドも見てみたいですがバッドエンドも見てみたいです!!ぜひお時間ありましたらどちらも書いてください!!わがまますみません!! (2016年11月17日 1時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - ゆずかさん» 3周もリピートされているとは…!大好きだと言ってもらえて嬉しいです、これからと頑張ります!!ヽ(。・ω・。)ノ (2016年11月15日 21時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずか(プロフ) - 1ヶ月半ほど前から前作を読み始め、最近やっと追いつきました!これからどうなるんだろう、とワクワクしながら3周ほど読み直しています。何回読んでも飽きなくて面白くて大好きです! (2016年11月15日 20時) (レス) id: 6d28a617a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アメ子 | 作成日時:2016年9月16日 19時