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【第五十一話】 ページ3

僕は国木田さん、太宰さん、そして社長の三人と社長会議を始めた。

「現在、賢治の行き先を谷崎、敦、ナオミの三人が散策中。
犯人はギルドと見て確実ですが、依然居場所が突き止められて居ません」

「他に被害者が出る前に、早く見つけられると良いけどね...」

「...あの、社長」

「何だ」という社長の重々しい一言に息を呑む。
しかし動じている暇はない、思い切ってこの機会に聞き出すことにした。


「その...何故僕は、探偵社に保護されているのですか?
僕はどちらかというと肉体派なので、谷崎さんたちと一緒に行った方が良かったのでは...と...」


僕のその言葉に、社長は眉を歪ませた。


「...詳しい事はまだ言えんが、島村、お前はギルドに狙われている」

「なっ...島村までもがギルドに...!?」

「そんな、僕が.....?」

「ああ。だから悪いが、私からの許可が出るまで此処に居座っていてくれ」


と社長はそう言った。
敦くんだけでなく、僕もギルドに狙われている。
この状況下、探偵社としてかなりマズイ位置に立たされているということが、ようやく理解できた。


「...谷崎たちもギルドに捕まった場合の最悪の処置を考えよう」


そうして会議は進んでいった。

谷崎さんたちも最悪ギルドに捕らえられた場合。
三人の内一人でも帰って来た場合。

あらゆる方向での解決策を僕たちは練にねった。


「(でも...)」

未だにスッキリしない。
よりによって何故僕なんかがギルドに狙われているのか。僕にはそれがさっぱり分からなかった。

相手はただのギルドじゃない、異能持ちのギルドだ。
しかも敦くんを大金に仕立てあげ、ポートマフィアを手の上で転がしていたような奴ら。


そんな集団が何故僕を欲しているのか、全く検討のけの字もつかない。

「もしかしたら、人身売買目的かもしれないね」

「人身売買...?」

「ああ、一般人にも関わらずその身体能力と覚えの良さ。
それこそ君の事も、多額で売りつけるつもりなのかもね」

そう言われると、ギルドが僕を欲している理由も分かる気がする。


「ギルドの奴らはそう言ったのですか?社長」

国木田さんは社長に質問を投げかけるも、社長は無言を貫き通した。

「まあ何にせよ、君が狙われているのは確かだAくん。
くれぐれも、捕まらないように」

「...はい」

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星月 菜兎(プロフ) - アメ子さん» お返事ありがとうございます!!楽しみにしています!!更新頑張ってください!! (2016年11月18日 23時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - 星月 菜兎さん» 両方のエンドですね…(; ・`д・´)ゴクリ ではお話が終わり番外編が出来次第、片方のエンドを製作してみようと思います!リクエストありがとうございます!(≧∇≦) (2016年11月18日 7時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
星月 菜兎(プロフ) - コメント失礼します!!ハッピーエンドも見てみたいですがバッドエンドも見てみたいです!!ぜひお時間ありましたらどちらも書いてください!!わがまますみません!! (2016年11月17日 1時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - ゆずかさん» 3周もリピートされているとは…!大好きだと言ってもらえて嬉しいです、これからと頑張ります!!ヽ(。・ω・。)ノ (2016年11月15日 21時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずか(プロフ) - 1ヶ月半ほど前から前作を読み始め、最近やっと追いつきました!これからどうなるんだろう、とワクワクしながら3周ほど読み直しています。何回読んでも飽きなくて面白くて大好きです! (2016年11月15日 20時) (レス) id: 6d28a617a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アメ子 | 作成日時:2016年9月16日 19時

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