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【第七十四話】 ページ27

オルコットは先程緊急プランを見せろと性急に現れた団長を思い出す。


『ここにある物は全て俺の所有物だ!船、ペン、窓の日除け板に至るまで!無論、君や他の部下も!!

故にこれ以上、部下が死ぬことは許さん!』


『俺には、俺の所有物である君達を守る権利がある』



でも、このプランを実行すれば...


俺は、また自分の中の正義を殺すことになる。
Aはオルコットから離れた。

「...あの」

「....すみませんオルコットさん。やっぱ俺、このプランには参加出来ません」

そう訴える瞳はどこか悲しそうな、後悔を懺悔に残している様な瞳ではなかった。

一つの事に決心を決めた、男の瞳だった。

Aはもう一度「本当にすみません!」と言うとオルコットの部屋から去っていった。
行き場は何となく分かっていた。

────〇────

Aは無我夢中になって廊下を駆け回った。


「(オルコットさんからの話を聞く限り、今此処には敦くんがいる...そして、鏡花ちゃんは警察に捕まった...)」


団長が発動を命じた『緊急プラン』___。
それは想像を絶する奇しくも恐ろしいものだった。

ここの地下には今ポートマフィアの最終兵器、夢野久作。通称『Q』が捕らえられている。

先程ラヴクラフトにより捕獲されたのだという。

Aも聞いたことない人物だが、ポートマフィアの最終兵器というのだ。よっぽど恐ろしい異能の持ち主なのだろう。



団長が何を考えているのかは分からない、だが確実に恐ろしい大事が起きるのだということだけは分かった。

「(止めるには...まず敦くんを探さなきゃ。この計画のダシにでもされたら大変だ...!)」

だが敦が何処に捕らえられているのか、Aは知らない。


「(こんな時、乱歩さんがいれば...)」

此処にはいる筈のない人物を思い浮かべる。
自分とは真逆の、頭のきれる探偵社の年長者...。


「(...いや、乱歩さんのことを考えるのはよそう、今此処にいるのは俺だけなんだ)」


「(俺にしか、敦くんは救えない___!)」

Aは何のアテもなく団長の部屋へと走った。

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星月 菜兎(プロフ) - アメ子さん» お返事ありがとうございます!!楽しみにしています!!更新頑張ってください!! (2016年11月18日 23時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - 星月 菜兎さん» 両方のエンドですね…(; ・`д・´)ゴクリ ではお話が終わり番外編が出来次第、片方のエンドを製作してみようと思います!リクエストありがとうございます!(≧∇≦) (2016年11月18日 7時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
星月 菜兎(プロフ) - コメント失礼します!!ハッピーエンドも見てみたいですがバッドエンドも見てみたいです!!ぜひお時間ありましたらどちらも書いてください!!わがまますみません!! (2016年11月17日 1時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - ゆずかさん» 3周もリピートされているとは…!大好きだと言ってもらえて嬉しいです、これからと頑張ります!!ヽ(。・ω・。)ノ (2016年11月15日 21時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずか(プロフ) - 1ヶ月半ほど前から前作を読み始め、最近やっと追いつきました!これからどうなるんだろう、とワクワクしながら3周ほど読み直しています。何回読んでも飽きなくて面白くて大好きです! (2016年11月15日 20時) (レス) id: 6d28a617a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アメ子 | 作成日時:2016年9月16日 19時

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