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【第七十話】 ページ23

赤を特徴とした着物に白いカチューシャ、鋭い鷹の様な目。
Aと共に行方不明扱いされていた鏡花だ。

「おや、君は確か...マフィアの下級構成員だな。報告書では行方不明とあったが?」

団長は再度敦を地面に落とし、指を鳴らせ宝物を見つけたという様な顔をした。

「違う、私は鏡花。探偵社員...宜しく」

鏡花はまるで友人と話し合うような穏やかな歩きで団長らに近付いた。

だが

「...っ」

「なっ...!」

先程まで殺気のさの字も見せなかった鏡花は団長に近づいた途端、短刀で団長を切り付けた。
間一髪で避けた団長だが、首元からは多少の血が滲んでいた。

「何と野蛮な国だ。こんな少女が刃の届く瞬間まで殺気もないとは...」

団長が感嘆の声を上げている隙に鏡花は敦を掴むと、橋に足を掛け小型舟まで飛んでいった。
水に逃げられるとなると、流石の団長でもどうもできない。

「おや、逃げられたか」

だがそんな時の作戦書だ。

「さて、この場合の対応は.....」

と見てみると、大きな文字で『何もしないでください』と書かれていた。次ページも同じ。


「...まあいい、直ぐに追いつく。それより...」

団長は意識を失い地面に倒れるAを見つめた。
先程の少女...鏡花という子が探偵社に移籍していたのは驚いたが、そんな大した事ではない。

Aさえ居ればそれで良かったのだ。

団長はオルコットの作戦書を再度見つめた、そして次の行動に移そうと動いた。

「行くぞ、A」

団長はAを担ぎ、ある場所へと向かっていった。

────〇────

「.....ん」

「やっと目覚めたかね」

「メルヴィル...さん」

Aが目を覚ました時、見たことのない場所にいた。
此処はとメルヴィルに問いかけると、『白鯨』の中だと言った。

「白鯨って...それ、メルヴィルさんの異能の...!?」

そう、今Aは生物要塞でありメルヴィルの異能である白鯨の中にいるのだ。
だがギルドが白鯨を使うことは頻繁にない、何か緊急事態でもあったのだろうか。

「メ、メルヴィルさん...その、ジョンたちは」

「...探偵社から人質を連れてくる話かい?
あれは失敗したそうだ...」

「あ...そっか」

だが、とメルヴィルは続けた。

「あの虎人は、今この中にいるがね」

「なっ...!?」


探偵社から人質を連れてくるのは失敗した、だが多額の賞金を掛けられた敦はこの要塞にいるとメルヴィルは言ったのだ。

Aは性急に「今、団長は何処に居ますか!?」

と申し出た。

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星月 菜兎(プロフ) - アメ子さん» お返事ありがとうございます!!楽しみにしています!!更新頑張ってください!! (2016年11月18日 23時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - 星月 菜兎さん» 両方のエンドですね…(; ・`д・´)ゴクリ ではお話が終わり番外編が出来次第、片方のエンドを製作してみようと思います!リクエストありがとうございます!(≧∇≦) (2016年11月18日 7時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
星月 菜兎(プロフ) - コメント失礼します!!ハッピーエンドも見てみたいですがバッドエンドも見てみたいです!!ぜひお時間ありましたらどちらも書いてください!!わがまますみません!! (2016年11月17日 1時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - ゆずかさん» 3周もリピートされているとは…!大好きだと言ってもらえて嬉しいです、これからと頑張ります!!ヽ(。・ω・。)ノ (2016年11月15日 21時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずか(プロフ) - 1ヶ月半ほど前から前作を読み始め、最近やっと追いつきました!これからどうなるんだろう、とワクワクしながら3周ほど読み直しています。何回読んでも飽きなくて面白くて大好きです! (2016年11月15日 20時) (レス) id: 6d28a617a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アメ子 | 作成日時:2016年9月16日 19時

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