鼠と猫の狩り者競争 ページ30
.
私は昔から一人ぼっちだった。
体が弱いからと、外に遊びに行くこともできず、ずっと家の中。
神威が生まれてからは、父様も母さんも神威へと意識を向けていた。別に寂しかったわけではないのよ?逆に、それが心地よかったから。
私を “見ない” 父様 も
私を “遠ざける” 母さんも
私にとっては、只の器に過ぎなかった。
母親という入れ物。父親という器。
アレは只、姿形を真似ているにすぎない偽物。
【アレは一体何?】そう胸に問いかけると、すぐに返答が帰ってきた。夜兎の血の本能は血脈を伝い心臓へと駆け巡ると、《只の肉の塊よ》、と嘲笑うように幼き私へと向けた。
現実に目を向けると、確かにそうだと母と父の肉体をそっと見上げて思った。
_____
__
坂本さんから離れ、薄暗い路地裏をゆっくりと歩く。野良猫が追いつけるように、鼠はそっとすがたをちらつかせて進むの。まるで、こちらにおいでと誘うように。
(この辺りでいいか……)
ダッ_____タッ!
一匹、二匹…あら、鼠一匹追い詰めるのに10匹もやってくるなんて…
(猫さんは随分…鼠を狩りたいのねぇ)
『…さて』
『でてきたらどうですか?コソコソと隠れていないで…あ、まさか集団行動をしないと安心できないひよこ豆並みの低脳さをお持ちなんでしょうか?』
フッと嘲笑うかのように云って闇へ目を向ける
その途端
複数の足音が重なり、頭上に二匹、前から一匹短剣、苦無などの暗器を用いて私を消そうと向かってくる_____
嗚呼、嗚呼………
なんて、“ 愚かなの ”
ザシュッ__
「がっは…あ!!?」
「ぐああぁ…!」
「うッおあ…ッ」
暗殺部隊「!ッ」
服についた埃をサッサッと払う。
『全く………女性にいきなり暗器を降り注ぐなんて愚策を実行するとは、天人も落ちたものですねえ』
『おかげで、腕と脚しかちぎれなかったじゃありませんか…』
微笑みを絶やさずに相手を見据える
右手に捉えた相手の腕を放り投げ、もぎ取った脚を番傘で潰した。
残り7匹
_
_____
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
589人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
歴史クイズ - 面白かったです!更新頑張ってください! (2022年8月29日 18時) (レス) @page23 id: ce3cc772d9 (このIDを非表示/違反報告)
金糸雀 - 飴さん» いいえ。誤字などわざわざ教えていただき有難いです。ありがとうございます!最近更新できず待たせてしまっている状態でこちらこそ申し訳ないです。亀更新ですが、よろしくお願いします。 (2018年10月20日 23時) (レス) id: bdf6a0b39b (このIDを非表示/違反報告)
飴(プロフ) - とっても面白いです!あの、生意気で本当に申し訳ないのですが、「停まりゆく者」で「ご注文の粗茶です」というセリフがあるのですが、粗茶の意味は粗末な茶、上等でない茶、という意味です。注文するものではありません。生意気に指摘してしまって本当にすいません! (2018年10月16日 17時) (レス) id: 2b842d3a3b (このIDを非表示/違反報告)
金糸雀 - 山乙女 桜さん» そう言ってもらえると嬉しいです!ありがとうございます。 (2018年7月24日 23時) (レス) id: bdf6a0b39b (このIDを非表示/違反報告)
山乙女 桜(プロフ) - なにこれ面白い (2018年7月24日 18時) (レス) id: c43285d175 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:金糸雀 | 作成日時:2017年2月25日 18時