11 ページ28
.
「なぁ、Aは、お前の気持ちはどうなんや」
「わたしの、きもち…」
「俺の気持ちには答えられへんっちゅうなら、大人しく身を引く。
でも、もし、そうじゃないんなら…ちゃんと、教えてくれ」
真っ直ぐと彼女を見つめる。Aの瞳が揺れて、次の瞬間には涙が頬を伝った。
「___す、き………わたし、シッマが、好き…っ…!」
喉に声をつまらせながら、彼女はそう言った。
あの時とは違う彼女の泣き顔に、思わず手を引いて胸に抱き寄せる。ぎゅっと腕に力を込めて、Aの肩口に顔を寄せた。
「…なら、ええやんか。俺にはどうも出来へんって、前に言うたけど、Aのために、隣で力にならせてくれや。絶対、俺と付き合ったこと、後悔させへんから」
「し、シッマはっ………こうかい、しない…?やっぱ、無駄な時間だったって、おもうかも、しれないよ…?」
「思うわけないやろ…好きな奴と一緒に居れて後悔なんてするはずないやんか」
Aが細い腕を背中に回して、強く抱き返してくれる。
泣き止みそうにない彼女の頭に手を添えながらも、釣られてとうとう涙が溢れてきた。
情けない顔は見せたくない、早く止まれと願いながらも、その涙は止まりそうに無かった。
106人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
死にたくないなら黙って無視だ
ヤンヘラなひとたちのけんぴん。【反応集】【 d ! 】
転生トリップしたので憧れの道化師を目指します。 【wrwrd!】【学パロ】【魔法パ...
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なーや(プロフ) - こちらでもコメントありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです(泣)まだ夏の話ですけど終わりまで見て下さい笑m(_ _)m (2021年4月10日 22時) (レス) id: 8296248943 (このIDを非表示/違反報告)
相馬(プロフ) - 更新されると、まだ終わらないっておっしゃってましたけど、あ…また日付が進んでいく…と思ってしんどくなります笑毎日更新されるのが楽しみです!! (2021年4月10日 20時) (レス) id: 7501b9a05e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ