検索窓
今日:9 hit、昨日:0 hit、合計:13,558 hit

また。 ページ22

目を覚ますと、少し困ったような顔をした織田作さんが居た。

「あれ、今度こそ俺…。」

「死んではない。」

織田作さんの言葉に安堵した。

また太宰さんとちゃんとラブラブ出来たなかったのよ?本当に困っちゃ((
こほん、それは置いといて。

「ねぇ、織田作さん。俺は何日くらい寝てるか分かりますか?」

「多分、2週間くらいだ。」

この間よりも長く眠ってるのか…早く帰らなきゃ太宰さん達心配してる。

「織田作さん、俺…早く太宰さんの所に帰らなきゃ…。」

「そうか…A。」

織田作さんは俺を真っ直ぐな目で見て言った。

「あと1週間で帰らなければならない、帰るのに痛みを伴う。」

「どうしてですか?」

織田作さんは

「この世界に居すぎた」

と言った。

「…大丈夫です、痛みがあったって。太宰さん達と長く居れたから。痛みなんて一瞬です。」

「…Aを連れてきたのは俺だ…。」

「え…?」

独り言のようにそう呟いた織田作さん。

「Aなら、太宰を救えると思った。だからこの世界に…勝手な理由で。」

織田作さんは頭を下げ、俺に謝った。

「何を今更、なんとなく分かっていました。」

織田作さんは俺の言葉にキョトンとする。

天然なのかなやっぱり。気づかない分けない。だってなぜ俺が帰らなければならない時期を知ってるってなったもん。

「織田作さん…。」

「なんだ。」

「ありがとうございました、俺を…太宰さんに、皆さんに会わせてくださって…本当にありがとうございました。」

織田作さんは微笑むとぽんと俺の頭を撫でた。

「そろそろ、帰った方がいいだろう。太宰が、仲間が待っている。」

「はい、そうします。」

目の前にあったドアを開ける。

「織田作さん!!また会いましょう!!」

織田作さんはまた微笑み、頷いた。

俺はゆっくり目を閉じ、ドアに向かって歩き出した。





「織田作さん…また…。」



俺は意識を手放した。

ただいま→←三条少女の事件簿 2.9



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (52 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
89人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

舞華 - 物凄く面白いです! 私にしては珍しく泣きそうになりました。←知るか、ですよね。ごめんなさい。 更新期待しています! (2017年8月23日 22時) (レス) id: c608e0f4fb (このIDを非表示/違反報告)
晋陽 - 続きが気になります!更新頑張って下さい! (2017年8月12日 13時) (レス) id: 8ef45f8c23 (このIDを非表示/違反報告)
(~・д・)~ - めっちゃこの作品面白いです! 実は一章の最終話泣きましたw そのくらい見ごたえがあります! これからも頑張ってください!! (長文失礼しました…。) (2017年5月8日 23時) (レス) id: 4c2464909d (このIDを非表示/違反報告)
あらりぶ(プロフ) - お話面白かったです。更新頑張ってください! (2017年2月5日 17時) (レス) id: ddec9d4afe (このIDを非表示/違反報告)
明石(プロフ) - オリフラを外してください (2017年1月9日 12時) (レス) id: d2dad95824 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:夜野 空 | 作成日時:2016年12月29日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。