また。 ページ22
目を覚ますと、少し困ったような顔をした織田作さんが居た。
「あれ、今度こそ俺…。」
「死んではない。」
織田作さんの言葉に安堵した。
また太宰さんとちゃんとラブラブ出来たなかったのよ?本当に困っちゃ((
こほん、それは置いといて。
「ねぇ、織田作さん。俺は何日くらい寝てるか分かりますか?」
「多分、2週間くらいだ。」
この間よりも長く眠ってるのか…早く帰らなきゃ太宰さん達心配してる。
「織田作さん、俺…早く太宰さんの所に帰らなきゃ…。」
「そうか…A。」
織田作さんは俺を真っ直ぐな目で見て言った。
「あと1週間で帰らなければならない、帰るのに痛みを伴う。」
「どうしてですか?」
織田作さんは
「この世界に居すぎた」
と言った。
「…大丈夫です、痛みがあったって。太宰さん達と長く居れたから。痛みなんて一瞬です。」
「…Aを連れてきたのは俺だ…。」
「え…?」
独り言のようにそう呟いた織田作さん。
「Aなら、太宰を救えると思った。だからこの世界に…勝手な理由で。」
織田作さんは頭を下げ、俺に謝った。
「何を今更、なんとなく分かっていました。」
織田作さんは俺の言葉にキョトンとする。
天然なのかなやっぱり。気づかない分けない。だってなぜ俺が帰らなければならない時期を知ってるってなったもん。
「織田作さん…。」
「なんだ。」
「ありがとうございました、俺を…太宰さんに、皆さんに会わせてくださって…本当にありがとうございました。」
織田作さんは微笑むとぽんと俺の頭を撫でた。
「そろそろ、帰った方がいいだろう。太宰が、仲間が待っている。」
「はい、そうします。」
目の前にあったドアを開ける。
「織田作さん!!また会いましょう!!」
織田作さんはまた微笑み、頷いた。
俺はゆっくり目を閉じ、ドアに向かって歩き出した。
「織田作さん…また…。」
俺は意識を手放した。
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舞華 - 物凄く面白いです! 私にしては珍しく泣きそうになりました。←知るか、ですよね。ごめんなさい。 更新期待しています! (2017年8月23日 22時) (レス) id: c608e0f4fb (このIDを非表示/違反報告)
晋陽 - 続きが気になります!更新頑張って下さい! (2017年8月12日 13時) (レス) id: 8ef45f8c23 (このIDを非表示/違反報告)
(~・д・)~ - めっちゃこの作品面白いです! 実は一章の最終話泣きましたw そのくらい見ごたえがあります! これからも頑張ってください!! (長文失礼しました…。) (2017年5月8日 23時) (レス) id: 4c2464909d (このIDを非表示/違反報告)
あらりぶ(プロフ) - お話面白かったです。更新頑張ってください! (2017年2月5日 17時) (レス) id: ddec9d4afe (このIDを非表示/違反報告)
明石(プロフ) - オリフラを外してください (2017年1月9日 12時) (レス) id: d2dad95824 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜野 空 | 作成日時:2016年12月29日 15時