三条少女の事件簿 2.5 ページ17
「お前…その格好で行くのか?」
「うん、変かな?」
俺は中也さんと同じような服装で帽子を被っていた。
「変じゃねぇけど…なれない服装で大丈夫か?」
「大丈夫、問題ないですよ。」
俺は帽子を深く被り、胸元にあったリングのネックレスを服にしまった。ポケットには太宰さんにあげたブレスレットが入ってる。
彼は危険な任務には外していく。組合の時もそうだった。
「行くぞ…!!」
「はい!!」
俺達はとある倉庫に入っていった。
「っと…誰も…居ない…?」
薄暗く、広い倉庫に人なんて見当たらない。
「俺の千里眼外れた?」
「いや、油断すンな。何処かに絶対居るぞ。」
カラン…
「っ…!!」
物音がして振り返る。
「おい、居るのは分かッてる…出てこい。」
暗闇から出てきたのは…
「Aちゃん…?中原さん…?」
「敦くん!?」
まだ目は赤くない、なら間に合う。助けられる。
「敦くん、一緒に戦おう?」
そう言って近づこうとした。
「来るな!!!!」
「!?」
敦くんに初めてされた拒絶。
「どうして…!?」
敦くんは俯いて言った。
「体がいうことを聞かないんだ。いつ、君を襲ってもおかしくない…僕だけじゃない…国木田さん達も…。」
「敦。」
数分の沈黙を破ったのは、中也さんだった。
「お前に重力かけて縛ッていいか?」
「それで危害を加えることがなくなるなら構いません。」
敦くんは優しく微笑み、中也さんは彼を縛って異能を使った。
「さて、中也さん…そろそろ次の場所に。」
「あぁ…。」
「さぁ皆!!消しあってよ!!!!!!」
少年の甲高い声が響くと一斉に人が襲ってきた。
「っ…中也さん!!!!」
「ほらよ!!!!」
中也さんから投げ渡されたのは拳銃だった。
ターゲットに焦点を合わせてくれる異能を使う。
「殺さないようにねっ…。」
「わーッてる!!」
銃声と苦痛の叫びが響く。
「コイツら…俺の部下じゃねぇか…ッ。」
中也さんの声は怒りに震えている。
「ほら…もっと…もっと…ふふ…。」
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舞華 - 物凄く面白いです! 私にしては珍しく泣きそうになりました。←知るか、ですよね。ごめんなさい。 更新期待しています! (2017年8月23日 22時) (レス) id: c608e0f4fb (このIDを非表示/違反報告)
晋陽 - 続きが気になります!更新頑張って下さい! (2017年8月12日 13時) (レス) id: 8ef45f8c23 (このIDを非表示/違反報告)
(~・д・)~ - めっちゃこの作品面白いです! 実は一章の最終話泣きましたw そのくらい見ごたえがあります! これからも頑張ってください!! (長文失礼しました…。) (2017年5月8日 23時) (レス) id: 4c2464909d (このIDを非表示/違反報告)
あらりぶ(プロフ) - お話面白かったです。更新頑張ってください! (2017年2月5日 17時) (レス) id: ddec9d4afe (このIDを非表示/違反報告)
明石(プロフ) - オリフラを外してください (2017年1月9日 12時) (レス) id: d2dad95824 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜野 空 | 作成日時:2016年12月29日 15時