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左馬刻と銃兎と小官と ページ5

左「…んで、この子はどこの子だよ??迷子か??」

「……ちがう、よ…A、まいごじゃないよ」

銃「違うんですか??」

三人で立ちながら話をしていたが、不意に名前を見れば何か違和感を覚えた。


理「……A??…顔色が悪いが……」

「…!!……っ…」

そっと頭を撫でようとするとギュッと固く目を閉じて手で頭を押さえてしまった。

……先ほどまでは普通に撫でられていた筈なのだが……嫌になってしまったのだろうか……??


左「……理鶯、銃兎、しゃがめ」

理「…??……こうだろうか??」

銃「……嗚呼、なるほど……」

左馬刻がAを見て目を見開きそう言えば素直に従う。

銃兎は何か納得したようだが……。


左「…A、安心しろよ」

「……ぅ……??」

左「此処には、お前を叩くような奴は誰もいねぇ。だから大丈夫だ、全員お前のことを守ってやるから」

「……ほんと……??…おとーさんとおかーさんみたいに…たたかない……??」

怖かったのか涙を浮かべて左馬刻を見るAに胸が苦しくなった。


銃「…彼女は虐 待されていたんですね」

理「……嗚呼、それで……」

銃「えぇ、恐らく背が高いものから手を伸ばされると叩かれると思ってしまっているんでしょう……」

理「……悪いことを……」

小官が落ち込んでいると、左馬刻と話し終えたのかAが小官の元にテトテトと駆け寄ってきた。


そして、小官の手を取れば自分の頭に乗せた。


「あ、のね…A、りおーおにーさんはこわくないよ…??ほんとだよ…??」

理「……嗚呼、小官も悪いことをした。許してくれるか…??」

そのまま優しく頭を撫でればAはコクコクと頷いた。


銃「私も撫でてもいいですか??羨ましいですね」

「いい、よ」

銃「ありがとうございます」

銃兎がそう断れば微笑み優しく頭を撫でる。

……二人もAと仲良くなってくれて少し複雑だが嬉しい。


左「…おい理鶯、何処で会った??」

しゃがんだままの左馬刻が近寄ってくれば耳元に口を寄せて聞いてきた。


理「小官の夜回りしているルートの途中にある公園だ。真夜中にも関わらず一人で遊具に座っていた」

左「…あの辺りか……おい銃兎、ちょっと…って」

銃兎を呼ぼうとした左馬刻が視線を向ければ苦笑を浮かべ、釣られるように小官も視線を向ける。


銃「……おいどうすんだ、寝ちまったぞ」

銃兎が困った顔で小官たちを見つつ、その腕の中にいるAはスヤスヤと眠っていた。

……可愛いな。

左馬刻と小さなお姫様と→←小さな小さなお姫様



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星妻桜@姉妹同盟(プロフ) - のづさん» …気が合いますね…とりま親ころころしたい (2020年8月23日 1時) (レス) id: fe16128dce (このIDを非表示/違反報告)
のづ - ぅぅぅぅぅぅ、好きです!、はい!!もぉぉぅ、ストーリーが私好み、、、更新楽しみにしてます! (2019年9月15日 0時) (レス) id: dfac6954d1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:@黒 | 作成日時:2019年7月10日 10時

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