小さなお姫様との出会い ページ2
――――……別段、何か理由があってあの公園に寄った訳ではない。
ただ……そう、何かに呼ばれた気がしていたんだ。
いつものようにヨコハマの街を歩いていた時だった。
いつもなら入ることのないであろう公園を見かけた。
理「…………」
…普段であれば、おそらく入ることもなかったであろうその公園に、何故か小官は入っていた。
(……??……子供…??)
こんな人気もない真夜中だというのに、恐らく5歳くらいの子供がブランコに腰掛けていた。
理「……こんな時間に、何をしているんだ少女」
近寄りつつ声を掛ければ、少女は顔を上げた。
「………こんばん、は…おにーさん……」
暗闇でも見えるほど艶やかな長い黒髪。
血のような緋色の右目と前髪で隠れた左目。
何より、歳に不相応な光のない瞳。
全てが全て、何故か小官を惹きつけた。
……いや、目の前の少女はどう見てもまだ子供だ。
それに小官にはそんな性癖は………―――――
「――――――……それでおにーちゃんもほしみにきたの??」
理「…嗚呼、小官も星を見に来たんだ」
……気が付けばかなりの時間を彼女と話して過ごしていた。
………認めざるを得ないだろうか……。
(……いや、そもそも彼女の両親は既に親権を手放しているのでは…??……それならば小官のテントに連れて行っても……)
ドロドロと絶えることなく溢れ出る黒い感情に戸惑いつつもそう結論付ければ早速行動に移すために口を開いた。
理「……小さなお姫様、もし今日行く場所がないのなら小官の元に来ないか??」
結果としては、彼女を連れてくることに成功した。
小官の野営地に向かいつつも腕の中に納まるほどの小さな存在に目を向ける。
「………」
理「…ふふっ、可愛らしいな……」
疲れてしまったのか小さな寝息を立てながら小官の腕の中で眠る愛しい存在にそっと額にキスを落とす。
不意に着ていた服の裾から青痣が見えれば、目を細め足早に野営地に向かう。
理「―――――……これは……酷いな」
テントに戻り、そっと断ってから彼女の服を脱がせれば、まだ未熟で小さな体には切り傷や青痣、煙草を押し付けたような多くの傷跡が体を埋め尽くしていた。
(――――…まだ会ったこともないAの両親には悪いが……先に手放したのはそちらの方だ。小官は返す気は更々ないぞ)
未だあったこともないAの両親に、心の底で殺意が燻った。
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星妻桜@姉妹同盟(プロフ) - のづさん» …気が合いますね…とりま親ころころしたい (2020年8月23日 1時) (レス) id: fe16128dce (このIDを非表示/違反報告)
のづ - ぅぅぅぅぅぅ、好きです!、はい!!もぉぉぅ、ストーリーが私好み、、、更新楽しみにしてます! (2019年9月15日 0時) (レス) id: dfac6954d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:@黒 | 作成日時:2019年7月10日 10時