過去 ページ11
一「言っときますけど左馬刻さん、先に見つけたのも付き合ってんのも俺っすからね!!」
左「わあってるよ、ただ良いだろ??」
よく分からないが二人の間では通じているのか一郎が俺を抱きしめる腕の力を強めながらも小さく頷いた。
「別に俺を蚊帳の外にするのは構わねぇけどよ、俺を挟むの止めねぇ??」
一・左「「止めねぇ」」
まさかの即答。
「……ならせめて移動すんぞ、視線が痛てぇわ」
そう言えば少しして二人が渋々歩き出すも一郎は手を握り、左馬刻さんは肩に腕を回し、妙にボディタッチが多いまま車に向かった。
一「左馬刻さん、左馬刻さん!!このまま事務所か家に行ってAに穴開けません??」
左「そりゃいいな、おい一郎、A、今日飯奢ってやるよ」
車に戻ってくればいつの間にか今日ピアス穴を開けることになっていたのかそう言われた。
一「Aは親大丈夫か??」
「嗚呼、大丈夫だろ」
左「ん、決まりな。おい、事務所」
左馬刻さんが運転手の男にそう言えば車は静かに進み始めた。
……さて。
「一郎、お前何処で知った」
一「ん??……嗚呼、さっきのか??」
首を傾げていたが微笑み俺を見つめる一郎。
一『だって、Aは一人じゃ駄目なんだろ??』
目を閉じれば一郎のさっきの言葉がリピートする。
そっと目を開ければ目の前で笑う一郎を見つめた。
「━━━━━…何処で知った、俺の過去を」
一「…さぁな??嗚呼、でも安心しろよ、誰かから聞いたとか噂とかじゃないからよ??今のところは俺以外は知らないぜ??」
そう言えば一郎はニコニコとして首を傾げる。
左「おい、俺様を放置してんじゃねぇぞ」
一郎と向き合っていた俺に後ろから抱き着くように左馬刻さんが腕を回してきた。
「なんで一郎も左馬刻さんも「左馬刻」…左馬刻もボディタッチが多いんだよ??」
左馬刻から修正が入り、呼び捨てにすれば嬉しそうに笑う。
次の瞬間に肩を引っ張られる感覚に目を閉じればドサッと背中に何かが触れ、そっと目を開ければ左馬刻と車の天井が見えた。
どうやら左馬刻に引き倒されて膝の上に寝転んだ感じになっているらしい。
左「なぁに言ってんだ、好きな奴に触れて何が悪ぃんだよ」
そう言えば楽しそうに顔を更に寄せてくる。
体を起こそうとすると一郎に肩を押されまた左馬刻の膝に逆戻りする。
一「なぁA、俺の事も左馬刻さんのことも愛してくれよ」
何処か暗い目で薄ら笑い、一郎は俺にのしかかり胸に顔を寄せた。
797人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クレイ(プロフ) - 面白い続きが気になる! (2021年6月9日 0時) (レス) id: a6777d967f (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - サマトキサマさん» その言い方はないかと。嫌なら自衛をきちんとするべきかと思います。ネタで言っているのなら言っていいことと悪いことをきちんと区別してコメントをすることをおすすめします。 (2020年8月6日 16時) (レス) id: 67c87e380d (このIDを非表示/違反報告)
黒豆粉 - 続きが無茶苦茶気になります!更新楽しみに待ってます。応援しています!頑張ってください! (2020年4月16日 16時) (レス) id: a216a85358 (このIDを非表示/違反報告)
サマトキサマ - こっちの界隈にくんなよ (2019年10月14日 4時) (レス) id: eef33ae380 (このIDを非表示/違反報告)
相澤 - やっぱり黒さんの書く作品、全部好きです!!!更新頑張ってください!! (2019年10月6日 18時) (レス) id: ebbc540d18 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:@黒 | 作成日時:2019年6月15日 6時