ピアス ページ10
一「A、ピアスそれでいいのか??」
「おう、これでいい」
少しして俺が選んだのはシンプルな赤のピアス。
個人的にも俺がシンプルなのが好きなのと、ごちゃごちゃしたものだとまぁ一郎の邪魔になるだろうしな。
そんなことを考えていれば不意に左馬刻さんに耳元に何かが添えられる。
「左馬刻さんも俺にピアス買うのかよ??」
左「ッハ、ストレートかよ。まぁそういう所も嫌いじゃねぇがな、おら左も開けてこれ付けろよ」
そう言えば青色のピアスを渡される。
一「両方赤じゃねぇのかよ……」
左「さっき決めただろうが」
ムスッとしながら俺を後ろから抱き締める一郎を見て笑う左馬刻さんを見つつ、口を開く。
「別に全部俺が付けるんじゃなくて、それぞれ二つあるんだから一郎と左馬刻さんがもう片方付ければいいだろ」
そう言えば二人はキョトンとしてから嬉しそうに笑い、一郎は俺を強く抱き締めるし左馬刻さんは俺の頭を撫でてきた。
別に特別何かを言ったわけじゃないと思うんだがな。
「一郎はいいのか??片方の耳に左馬刻さんの付けるのは」
左馬刻がお会計を持つと言われた為、会計を待っている間に不意に疑問に思ったことを問いかければ少しムスッとしつつも擦り寄ってきた。
一「……あんまりいい気分はしねぇけどよ……けど俺と左馬刻さんの知り合いって分かるから牽制にもなるしよ。それに……左馬刻さんの方が牽制の効果あるのは確かだしよ」
一郎も一郎で俺の事を考えて色々我慢をしてくれているらしい。
「さっき決めたってのはなんだ??」
一「??……嗚呼、左馬刻さんもAが好きだから、一緒に恋人になろうって」
首を傾げるもニコニコとしてはそういった。
「……一夫多妻制??」
一「Aが夫なのかよ、まぁいいけどよ」
首を傾げキョトンとするも嬉しそうに微笑む。
恋人が複数人いるのは良いのかよ。
一「だって、Aは一人じゃ駄目なんだろ??」
「…………」
ニコニコしたまま一郎から発せられた言葉に振り返れば、一郎は変わらずニコニコしている。
表情からは怒りは感じられないが、何処かゾッとする何かを感じ取れた。
左「おい、買って…なーに見つめ合ってんだテメェら」
不意に後ろから声が聞こえれば首に腕を回される。
一「あ、左馬刻さん!!買えたっすか??」
左「おう、ピアッサーも買ってやったけどよ…なぁに見つめあってんだよ」
そう言えば左馬刻さんはニヤニヤしながら俺に身を寄せた。
………挟まれた。
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クレイ(プロフ) - 面白い続きが気になる! (2021年6月9日 0時) (レス) id: a6777d967f (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - サマトキサマさん» その言い方はないかと。嫌なら自衛をきちんとするべきかと思います。ネタで言っているのなら言っていいことと悪いことをきちんと区別してコメントをすることをおすすめします。 (2020年8月6日 16時) (レス) id: 67c87e380d (このIDを非表示/違反報告)
黒豆粉 - 続きが無茶苦茶気になります!更新楽しみに待ってます。応援しています!頑張ってください! (2020年4月16日 16時) (レス) id: a216a85358 (このIDを非表示/違反報告)
サマトキサマ - こっちの界隈にくんなよ (2019年10月14日 4時) (レス) id: eef33ae380 (このIDを非表示/違反報告)
相澤 - やっぱり黒さんの書く作品、全部好きです!!!更新頑張ってください!! (2019年10月6日 18時) (レス) id: ebbc540d18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:@黒 | 作成日時:2019年6月15日 6時