あの頃は、もう…4

145話　隼side ページ17

隼「…玲於、さっきどうしたの？叫んでるように聞こえたけど…。」



ずっと下を向いている玲於にそう聞く。



玲於「…八つ当たり…してた…。」



…あれ、珍しい。



玲於が八つ当たりって認めるなんて…。



玲於「…園原 Aは何も悪くないのに…当てられて焦ったんだ…。」



今気づいた。



…これ、ヤバイパターンだ。



玲於「っ…“アイツ”に似てる気がして……嫌になったんだ…。」



隼「…玲於。」



玲於「オレ…もう…」



隼「玲於!!」



玲於「ハッ」



隼「…暴走しちゃうよ。」



玲於「…ごめん…。」



…薄々気付いてた。



近頃玲於が…“過去”を思い出しては壊れそうになってること…。



玲於「っ…ハァ、」



…そして…それが全て、Aちゃんが現れてからだということも…。



隼「…大丈夫だよ、玲於。」



玲於「…何が…」



隼「玲於はもう…幸せになっていいんだ。」



玲於「っ…」



隼「玲於はもおう十分苦しんだ。…いっぱい傷ついた。


…だからもう…いいんだよ。」



ねぇ、玲於。



…オレ、Aちゃんのことが好きだよ。



玲於「っ…隼…」



…でも…玲於ならオレ…諦められる。



隼「…大丈夫。」



玲於はAちゃんを好きになる。



…そういう運命なんだよ。









⋆

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