彼岸花の影【黒の時代】[美紅様リク] ページ33
織田作って彼岸花に似てない?
なんて思った作者です!相変わらずスランプなのでちょっと変かも……。
オリキャラ大量発生注意報
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カラン
溶けた氷がグラスのふちを流れ、微かな音を立てる。
それを無機質に眺めながら、青年は酒杯を弄び思索にふけっていた。
ふと、何かに気づいた青年は顔をあげる。彼は階段を降りてきた人物を見て顔を輝かせた。
「やァ、織田作」
階段から降りてきたのは赤毛の男。織田作と呼ばれた彼__織田作之助は軽く手を挙げてそれに応え、青年の隣に腰掛けた。
「何をしていたんだ?」
「思考だよ。哲学的にして形而上の思考さ」
「それは何だ?」
数少ない友人からの問いに太宰は思案気な表情を見せた後、顔を上げた。
「世の中の大抵のことは、失敗するより成功するほうが難しい。そうだろう?」
織田に首肯された事で勢いづいた太宰。
「じゃあ私は自 殺ではなく、自 殺未遂を志すべきなのだ!」
その方が比較的容易い筈だ!と叫ぶ太宰に納得する織田。
……そこは納得しては駄目だろう。
ツッコミ役不在の空間では、もはや常識など皆無に等しい。
「矢張そうだね!
「ありません」
「洗剤のソーダ割りは?」
「ありません」
と、そこに可憐な声が響いた。
「__店の奥から取ってきちゃえば良いんだよマスター!!」
白い髪をたなびかせ階段を駆け降りてきた少女に、目を輝かせる太宰。
「それいいね!店の奥から取ってきておくれよ!」
「お断りします」
今度こそ机に突っ伏した太宰を尻目に、少女は織田へ抱きついた。
「織田作!!治君と何話してたの?」
「哲学的な思考についてだ。そんな思考をしているということは、仕事で失敗をしたのか?太宰」
漸く顔を上げた太宰は、仕事でまた死にそびれたと唇を尖らせながら語った。
ふうん、と興味なさげに呟いた少女。
少女__一ノ瀬Aは、太宰や織田と違いマフィアの一員ではない。本来であればこのような内情を知れば殺されても可笑しくはないのだ。
しかしこの場に居るのは太宰と織田。愉快犯と天然。彼等はAの存在を上司に報告せずに稀に会う彼女との会話を楽しんでいた。
太宰でさえ素性を知る事の出来ない少女は、琥珀に一滴の紫を垂らしたかのような瞳を瞬かせ微笑んだ。
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美紅(プロフ) - リクは15歳編、男主の8歳の家出と13歳の中学生の美少女、刑事のベテランと若き警察官、GSSと組んだ銃を持つ14歳の少女鈴奈と8年前家族崩壊全員いない9歳の少年忍、ニュースアナウンサー男女、放火された人お店と学校と近所をお願いします (2021年10月21日 1時) (レス) id: 2c9c8b9b13 (このIDを非表示/違反報告)
美紅(プロフ) - 来世は推しの部屋の隅の埃になりたいさん» またリクで行きましょう (2021年7月5日 23時) (レス) id: 2c9c8b9b13 (このIDを非表示/違反報告)
来世は推しの部屋の隅の埃になりたい - 美紅さん» 返信遅くなってすいません!!リクや応援の言葉ありがとうございました!!いやぁ本当に……感謝しても仕切れません。長々と読んでいただき、ありがとうございました!! (2021年7月5日 21時) (レス) id: e8c2fa60f6 (このIDを非表示/違反報告)
美紅(プロフ) - お疲れ様、長く書くのは大変ですね (2021年6月28日 0時) (レス) id: 2c9c8b9b13 (このIDを非表示/違反報告)
来世は推しの部屋の隅の埃になりたい - 柊琥珀さん» マジですか!ありがとうございますッッ!!あの話はわりと深夜テンションで書いてたので……(笑)読んでいただけて嬉しいです! (2021年3月25日 21時) (レス) id: e8c2fa60f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:来世は推しの部屋の隅の埃になりたい | 作成日時:2020年8月21日 14時