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「それはダメだ坂原。
相手は黒木だぞ?何しでかすか分からん」
確かにそれはそうね。
ググらせるのが一番だとは思うんだけど、それだけはさせたくない。
個人的に。
さて、今の状況はカオスそのもの。
美門、若武、上杉は漫画ならモザイクを掛けられるほどの表情で黒木をにらみつけているし、七鬼はもう飽きたのかチートをさらに組みこむし、小塚は何も知らない素振りで図鑑とにらめっこ。
当の元凶黒木はヘラヘラしたままだ。
「ねえ、三花?三花は黒木君の言ったことの意味、分かるの?」
彩が袖を引っ張って聞いてきた
「うーん、ちょっと分からないわね」
私は一応、黒木の言ったことの意味を知らないことになってるし……
何かこの場を切り抜ける良い方法はないものか……。
とにかく、今は糖分を補給しないと。
島崎さんのドーナツに手を伸ばし、食べようとすると、七鬼がそれを止めた。
「ちょっと待った。それ、俺が狙ってたのに」
……。
「今私には糖分が必要なの。貴方はAIでも開発して……」
AI……。
エーアイ…………。
えーあい………………。
あ。
「上杉、七鬼に教えるAIロボット作ってもらったら?」
すると黒木をにらみつけていた連中と七鬼が一斉にこちらに注目した。
「え、俺?」
「ほら、ドーナツあげるから」
「ナイス坂原!よし七鬼、頼んだぞ」
七鬼は何も言わず、ドーナツにかぶりつき、少し考えていた。
「そういえば、俺、前にそれっぽいの作ったことある。
どっかの小学校と中学校の依頼で。
一台家に置いてあるけど、少し探さないと見つけらんないから見つけたら立花に渡すよ」
そこまで言うと、緊迫した空気が一気に緩んだ。
「黒木が彩に嫌われるのも時間の問題か」
「言ってくれるなよ、坂原」
……これにて、一件落着……かな?
「だが、黒木。お前の罪はかなり重いからな。後で覚悟しとけよ」
若武、顔が怖いよ。
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?かなかな - 凄いです!よかったので、またこんなのかいてください (2021年11月2日 7時) (レス) @page26 id: d59fc0899f (このIDを非表示/違反報告)
かなた - すっごく面白いです!更新待ってます (2021年3月9日 19時) (レス) id: b805f3254d (このIDを非表示/違反報告)
かなた - 凄く面白いです!更新待ってます! (2021年3月7日 15時) (レス) id: b805f3254d (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 面白かったです! みやびさんの作品、大好きです! (2020年6月5日 14時) (レス) id: 331ddf8f4c (このIDを非表示/違反報告)
僕 - 面白いですね!更新待っています! (2020年4月29日 18時) (レス) id: 5a61441e09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みやび | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kuroki
作成日時:2018年12月12日 7時