もしもKZが…になったら。

小塚ver　２ ページ17

「ちょっとやめなよ。」

あ、小塚君…助けて…



ガシッ


私の首を包んでいた手が離れ、誰かのぬくもりに包まれる。



「いいかげんにしろよ。彩が困っているだろ？」


へっ！？

小塚君、いつものおっとりした雰囲気とはちがう…



ん？


ところで、私、小塚君に抱きしめられてる！？

若武も上杉君、翼まで凍りつく。


「ちょ、小塚君！？」

「なんだ、彩？」

優しくのぞき込まれて、気が付いた。

小塚君って、すごいおっとりして、一緒に居ると落ち着くと思ってたけど、

しっかりと私の体全体を、力強く包んでいる。

私には、できることのないことだ。



やっぱり、男の子なんだなって思う。

かっこよくて、優しい男の子。


「どうした？」

そう思うと急に意識しちゃって、自分でもわかるほど顔が真っ赤になっているはず！


「彩って、ほんとかわいいよな。」

小塚君の顔が急に近づいてきて…

逃げようにも、逃げられなくて…


「はーい。やめましょ！」

黒木君、忍…！

その瞬間みんなも解凍した。

「「「小塚、何やってんだー！？」」」

「えーと、これには訳があってね…
七鬼が家の口紙酒持ってきて、小塚に飲ませたんだよ。
そしたら、急に性格豹変してさ。」

「「「なんでそんなことしたんだ！？」」」

またも、息ぴったり。

「だって、映画見てたら、主人公の男子が口紙酒飲んでて、未成年だけどそこはＯＫなのかと思って。」

ん、まあそこは私も疑問だけど…

「あれ、小塚君寝てない？」

「「「「「そのほうがいい！」」」」」」

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