もしもKZが…になったら。

若武ver　３ ページ13

「ん…」
いい香りが私の鼻をくすぐる。
私の“感覚”すべてを若武に覆われる。

えっ！？まさか私若武に抱きしめられている！？

状況を整理できたとた私は鏡を見なくてもわかるほど顔が熱っぽい。

「若武、若武！」

ほどこうとするけど背中に回った手は離れようとしない。

「安心する…」

ぼそっと若武がつぶやく。

その言葉で気づいた。







…この腕は、まるで、母親に泣きつくように、私の体を包み込んでる。

すがっているような。そんな感覚…








今まで、若武は酔って、おとなしくなっただけだろうと思っていた。
でも、違うのかもしれない。

あんなに、派手にするのが好きで、


どんなに、夢が壊れそうになってもあきらめずに戦ってきた、


勇敢な男の子。



そんな若武の心の奥は、まだ小さい子供みたいに傷つきやすかったのかもしれない。





「…大丈夫。若武は十分勇敢で、かっこよくて、私のヒーローだよ。」



−−−−−−−−−−−−ーー−−−FIN−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

黒木ver　１→←若武ver　２

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す