第12話 ページ14
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( ( (すまない……父さん、母さん、みんな) ) )
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Aside
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『いやぁああ!!!!』
息苦しさを覚え、目を開けるといつもの天井が見えて夢だったことがわかった
髪の毛が顔にへばりつき、目の奥に違和感がある
体を起こして窓を開けると汗が風に冷やされ、ほでった肌に心地よく、生きていることを実感する
一方で夢の中で大量に人を刺した感触がじんじんと残る。この手が震えるのが証拠だ
殺した人は全く知らない人ではなかった
むしろ親しい一族のみんなだった
あの夢はいったい何だったのか……恐ろしい内容の夢をぼんやりと思い出しながら、これは過去に見た正夢と同じ類いのものなのか、整理ができずにいた
あの夢は私に何かを伝えようとしている……?
頭が働いてくる頃には正夢になるだろうという決断が出た
それは現在一族内で囁かれているクーデターの件がある
名前をつけるとしたら
『一族抹消事件……』
口に出した言葉が恐ろしいことも私にはわからないでいた
でも今までの経験上、正夢になるまでに少しラグがある。そして手がかりは夢の中に十分あった
夢の中での視点は自分自身ではなく、私より目線が低く、おそらくうちは一族で、あんなに素早く動くことができる人は"あの人"しかいない
『一回話聞かなきゃ……』
もうすでに空高く上る太陽を横目に身支度を軽く整える
向かう先は夢の中の犯人ではない
今日はお兄ちゃんの命日
最近忙しくて顔を見てないカカシも来るはずだから、さっきの夢から気持ちを切り替えて、花を買うために商店の方へ向かった
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かな(プロフ) - とても好きな世界線です…‼︎応援しています! (2022年4月14日 7時) (レス) @page4 id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナツ | 作成日時:2020年10月16日 18時