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13. ページ13

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『どうするって…』



どうするんだろう、ね。




紫耀くんは私の婚約者で、廉は私の執事。




この事実はそれを聞いたからと言って変わることはないし、私の気持ちも変わらない。



知ったところで何にも変わらないけど



でも。



『好きな人のことはなんでも知りたいって思うの』



教えて、貴方の過去に何があったのか。


辛いことも悲しいことも嬉しいことも楽しことも
好きな人のそれは全部全部共有したいって思うのが普通よね?



ふう、と一呼吸置いた廉は静かにぽつりと言う。




「俺と紫耀は兄弟やで」




『…え、』


彼の口から出た言葉は、一番予想をしていなかった言葉だった。



『兄弟って…え、でも廉のお父様って』



以前私のお世話をしてくれていた"永瀬"じゃ…


「俺は冬馬さんのこと第二の父親やと思ってる」



第二の父親…?どういうこと、?



頭が混乱している私に廉はゆっくりと話し始める。



そして彼の過去を全て聞いた私は
この人の夢を邪魔してはいけない、そう思った。



『…凄いじゃない、夢ちゃんと叶えてる。』



絶対に"平野"として生きた方が何不自由なく過ごせるのに

彼はそれをしなかった

自分の夢を追い掛け頑張ったんだ。


「ずっと憧れてた、冬馬さんに。
今こうやってAお嬢様の元で執事出来てるんも全部あの人のおかげや」


『うん』


「せやけど、どうしても。
どうしても思ってしまうねん」

「あの時"平野''捨てずに生きとったら、違った形でAに出会えてた」


後悔はないと断言出来るけど、それと似たような感情はあるんだと話す廉


『ねえ廉?例え違う形で出会ったとしても変わらず貴方を好きになってた

だから結果は変わらないよ』


変わらない。私は絶対廉を好きになってた。
紫耀くんじゃなく廉を。


「A…」

『頃合いを見て紫耀くんに話すよ
私は廉が好きだから貴方とは結婚出来ないって』


父にもちゃんと話そう
分かってもらえるまで何度だって話をする。


だから…



『貴方の頑張ってきたことは無駄にしないから
私を一生傍で支えてください』



私も廉のこと支えるから



例え結婚出来なくても今まで通りこっそり愛を伝え合えるならそれでいい。


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涼宮美桜 - このお話めっちゃくっちゃ大好きです!これからも更新頑張ってください!応援してます!! (2019年8月9日 8時) (レス) id: 67fa9efd8d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:China | 作成日時:2019年7月21日 18時

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