【usss】何か海賊に拉致られたんですけど (ページ8)

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第7話ページ8

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「まぁ、とりあえず…1回船から」

何かを言おうとしたセンラさんの言葉を遮り、バァンという乾いた音が響いた。
思わず音がした方に目を向けると、如何にもチンピラという身なりをした人達がいた。
その中の一番前にいる男の人が眉を顰め、険しい表情をしている。

「おい！うらたぁ！出て来い！こないだの落とし前つけてやらァ！」

何とうらたさんを名指しをして、降りてこいコールをする。

「……なぁ。お前ら。」

うらたさんが低く、冷たい声で話す。…いくら身長が低くても海賊の頭してるだけはあるんだ。

「…どうしました？うらたん。」
「…………あいつら誰だ？」

緊張感もたせておいて言う言葉が誰って…気が抜けてしまう私達。

「こないだ喧嘩売ってきた奴らやん。うらたさんが一人で片付けたあいつらやで？」

うらたさんは手を顎にあて、んんーと言って思い出そうとしてる。
だけど、すぐに思い出せねぇからやめよ。と言ってパッとやめた。
……私の見間違いだといいんだけれど、うらたさんを見るやまだぬきちゃんの目が冷たい。

「うらたさん、うらたさん。あいつらどないするん？放っとく？」
「んー、名指しで喧嘩売られたの腹立つし、船に穴開けやがったからとりあえず殴ってくる。」

そのまま真っ直ぐ船から降りていくかと思いきや、私の方へ向かってくる。

「Aやまだぬきちゃん頼むわ。あぶねぇし。」

肩に乗ってたやまだぬきちゃんを私に渡してくる。

「あっ、え、はい！」

反射的にやまだぬきちゃんを受け取ると一瞬笑って船から降りていく。

「……今、笑って…？」

ここに来て(連れ攫われて)からずっと真顔か不機嫌そうな顔しか見ていなかったからか、忘れていたが彼はイケメンだ。
坂田さんみたいに笑っていれば女性にモテるだろうに。

「いや、そうじゃなくてもモテるか。」

ポソリと呟いた私にやまだぬきちゃんが？を思い浮かべて私を見る。
私は何でもないよと言ってやまだぬきちゃんを撫でた。