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「!」



突然聞こえた、透き通った声。



誰か、いたのか。反射的にAは振り向いた。



「……!」



瞬間。Aの手から、携帯が滑り落ちる。そこにいた人物に、Aは釘付けになっていた。



なびいた青い髪。優しげな目。線の細い、整った顔。



肩に黄色いジャージをかけた、本当に同じ人間なのかと思えるほど、とても綺麗な、男の子。



(……何……この子……)




「……?大丈夫?拾わなくていいのかい?携帯……」




「……え、あ、ああ……忘れてた……」




足元に落ちた携帯を慌てて拾い上げる。幸い、画面にヒビは入っていなかった。




「……見ない顔だね。どこからきたの?」



「え、あ……あの……」



普段見知らぬ人と話さないことが祟ってか、Aの口からはなかなか言葉が飛び出さない。



すると、彼はにこりと笑いAの元までやってくると、また口を開いた。



「……驚かせたかな、もしかして。そりゃあそうか、知らない奴がいきなり声をかけてくればね……」



「……」



思わず彼に目を奪われる。Aはどうすることもできず、ただ彼を見つめていた。




「……ん?俺、何か変な顔してた?」



「……!」



ぶんぶんとAが首を横に振ると、彼もまたほっとしたように笑った。



「ならよかった。君に変に思われちゃったかなって思ってたからさ。……君、名前は?俺は幸村精市。君は、なんていうんだい?」




「……水那月A……です。」




「水那月さんか。ねえ、こんなところでいつまでも立ってるのも何だし、場所を変えないかい。近くに学校があるからさ。」



そう言って笑った幸村に、Aは知らずとうなづいていた。




そうしてAは、幸村に続くように歩き出したのだった。




うるさいほど鳴り響く、携帯の通知音に気づかないふりをしたまま。

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設定タグ:テニプリ , 立海 , ホラー   
作品ジャンル:アニメ
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I like choco - 面白すぎます!心臓バクバクいってるんですけどどうしたらいいですか? (2020年6月28日 20時) (レス) id: 46acbe60c7 (このIDを非表示/違反報告)
白夜 - 海底学校・・・行ってみたい(*´▽`*) (2017年6月9日 19時) (レス) id: baf811e79e (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー - これ素敵です!! (2017年1月30日 0時) (レス) id: c6154ab521 (このIDを非表示/違反報告)
幻想曲(プロフ) - まゆさん» ダメですよ帰れなくなっちゃいますよ!! (2015年10月17日 23時) (レス) id: 1deaa07922 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - うー....でも仁王君ドンッってされてみたいです....w (2015年10月17日 22時) (レス) id: 8478a5faa8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:幻想曲 | 作者ホームページ:http://uranai.amanoboru  
作成日時:2015年9月22日 22時

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