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ふらふらとホームを歩き回り、駅構内へと降り立つ。
人気のない構内の向こうに、一機だけ動く改札が見えた。
「……」
(動いてる……のか?通れんのかな。)
試しに、改札へ向かい定期をかざす。すると、改札は機会音を立ててAに道をあけた。
画像表示を見ると、『定期券利用』と黒い文字で記されていた。
「定期券内……なのか?こんな駅見たことないけど……」
とりあえずAは改札を抜け、駅の外へと出てみた。
途端に吹き付ける、潮風。曇っているせいか、それはどこか寒く思えた。
(……あれ、こんなに曇ってたっけ。)
薄暗いほど分厚い雲に覆われた空を見上げながら、Aは何気なく携帯を取り出した。
「……うわ、なにこれ。」
携帯の上のバーに表示されていたのは、見慣れたあのSNSの通知マーク。何件も何件も、そこに連なっていたのだ。
不可思議に思いながらも通知マークを開く。と、Aは手を止めた。
「……え、」
『え、今普通に四時過ぎなんだけど』
『写真くれ写真』
『へ?電光掲示板ないとか古くね?そんな古い駅あんの?』
『もしかしてそれ、海底学校のあの駅ではなく?』
「……海底学校の……駅……?」
その時だった。
「ねえ、君。」
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I like choco - 面白すぎます!心臓バクバクいってるんですけどどうしたらいいですか? (2020年6月28日 20時) (レス) id: 46acbe60c7 (このIDを非表示/違反報告)
白夜 - 海底学校・・・行ってみたい(*´▽`*) (2017年6月9日 19時) (レス) id: baf811e79e (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー - これ素敵です!! (2017年1月30日 0時) (レス) id: c6154ab521 (このIDを非表示/違反報告)
幻想曲(プロフ) - まゆさん» ダメですよ帰れなくなっちゃいますよ!! (2015年10月17日 23時) (レス) id: 1deaa07922 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - うー....でも仁王君ドンッってされてみたいです....w (2015年10月17日 22時) (レス) id: 8478a5faa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:幻想曲 | 作者ホームページ:http://uranai.amanoboru
作成日時:2015年9月22日 22時