海 底 学 校 【テニプリ/立海】

●１２● ページ13

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｢あ。……えっと……｣



｢ふふ、好きなように呼んで構わないよ。待ってね。俺もそっちへ行くから。｣



そう言うと幸村はコートを出、再びAの隣へやってきた。



｢後輩が迷惑をかけたみたいだね。ごめんね。｣



｢後輩？｣



｢うん。赤也、ほら。｣



赤也と呼ばれた男の子は、納得行かないと言ったような顔で、渋々ながらに口を開いた。



｢……切原赤也。……で、あんたは。コミュ障先輩。｣



(なっ！？初対面相手にコミュ障連発するか普通！？)



｢赤也！失礼だろ？｣



｢だって幸村部長……｣



｢水那月さんは俺が連れてきたんだ、無礼を働くのは許さないよ。｣



｢……｣



しかし切原は変わらず生意気そうな目でAを見た。



(まだ見るか、このっ……？)



｢……｣



その目は、さっきとどこか違って。どこか哀れむような、悲しむような、そんな目をしているように見えた。



そして、多少の怒りも含んだかのような。



｢……｣



｢いいから練習に戻りな、赤也。｣



｢……｣



切原は不満気な目をしたまま、こちらに背を向けてどこかへ行ってしまったのだった。

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