海 底 学 校 【テニプリ/立海】

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ラケットを手に、ボールを打ち合う彼をAはフェンスの外から目で追っていた。



(テニスかあ……にしても、上手いな……)



カシャンとフェンスが揺れる。知らず知らずのうちに、Aはしっかりとフェンスを掴んでいた。



コートを駆ける彼にしか、目がいかない。夢中でAが彼を見ていた時だっただろうか。



｢なあ。｣



不意に、背後で声がした。



Aが振り向くと、そこには同じ黄色のユニフォームを着た、生意気そうな男の子。



その子はAを見るなり不機嫌そうな声で言ったのだった。



｢なあ。あんた、誰？｣



｢……え、｣



｢誰かっつってんの。うちの生徒じゃねえだろ？｣



｢……あ、あの。……｣



｢……コミュ障かよ。だっせ。｣



(なんだとこの天パ頭！？)



大人気なくもそんな発言に苛立った、その時。



｢こら赤也。また人を挑発して。｣



フェンスの向こうに、打ち合いを終えた幸村が現れた。

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