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の週は、事あるごとに横尾さんの手の感触や真近で見た顔、キスされた事実なんかを思い出してしまい、全く仕事が手に付かなかった。
同僚にも、体調悪いの?なんて心配をかけてしまった。
そんなこんなでなんとか1週間を乗り切り、心身ともに疲弊した金曜の帰り道、またも突然横尾さんからの電話。
『もしもし?今大丈夫?』
『は、はい!』
『あのさ、こないだ飲んだ時の事なんだけど…』
まさか急に電話であの時の事を言われるとは思わず、ひゃい!なんて変な声が出てしまう。
『あのっ、あの私まだちょっと冷静になれてなくてあの、なんてゆうか横尾さんの事はすごくかっこいいと思ってるんですけど気持ちが追いついてなくて、それでっすごく嬉しくて、だけどあの、その』
『あ、違う違う。返事を催促しに電話したわけじゃないから(笑)』
『へ。』
『あのさーこの間、ぬか漬け興味あるって言ってたよね?』
『え、あ、はい。言いました。』
『明日からさ地方でライブで3日くらい帰ってこれないんだよね。預かってくれないかな?』
『え?あの、ぬか漬けを?』
『そ。1日1回混ぜて欲しいんだけど…。あ、週末どっか行く予定あったりで難しいなら無理にとは言わないんだけど。』
『い、いえ、そのくらいなら大丈夫ですよ。お預かりできます。』
『ほんと?よかった。そしたら今から持っていっていい?』
そう嬉しそうな声で来る時間を告げると、電話はあっさりと切れた。
なんだか気にしているのが自分だけな気がして恥ずかしくなってしまう。
平常心!と心で唱えながら彼からの到着の連絡を待った。
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作者名:kainaniak2 | 作成日時:2019年7月21日 1時