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「A、昨日、本当にごめん。」
ハッとして顔を上げると、真剣な、でも少し心配そうな目の彼と目が合う。
「俺、この間さ、このマンションの前でAと横尾さんが車に乗ってるの見たの。」
「えっ」
「そんで、2人が付き合ってるって、Aは横尾さんが好きなんだって勘違いした。」
「なんで…。」
「あーーこれ言うのめっちゃ恥ずかしいんだけどー。…2人がさ、車の中で、キスしてるように見えた。」
「な!!!す、するわけないじゃん!!!」
「だってそう見えたんだもーん。むしろAからしたように見えた。…その時の、俺の気持ち分かる?」
「いやいやだってありえないじゃん…。横尾さんに失礼だよ…ちゃんと謝った?」
「謝ったよ!もう、てか、そもそもAがいつもみたいに隙が多いからこんなことになるんだから、気をつけてよ?」
くしゃくしゃっといつもみたいに頭を撫でられる。
腕越しに見える笑顔がいつも通りでホッとする。
「風邪引いてるのに会ってくれてありがとう。昨日は本当にごめんね。」
「ううん。いいよ。誤解も解けたみたいだし。」
「さ、そろそろ帰りまーす。さっさと治すように。」
彼の出て行った扉が閉まっていく。
せっかく買い物までしてもらったんだ。気合い入れて治さなきゃと思い、買ってきてもらった物が入った袋を漁り始めた。
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作者名:kainaniak2 | 作成日時:2019年7月21日 1時