添い寝フレンド【WN】 (ページ26)

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wn「……ちゃんと寝てる？」

『えっ……？』

そんな時だった。

初めてだった。

カナダのホストファミリーの他に、誰も気づかなかった演技している私の仮面の下を誰かが見破ったのは。

ザワザワと賑やかな音が響くサークルの飲み会という空間で、目の前に座るウォヌは真っ直ぐに私を見つめていた。

『……え〜？私ちゃんと寝てるよぉ』

はははっと、動揺を悟られないように笑顔を返すと、ウォヌの顔が少しだけ歪んだ。

ただ、それは戸惑いや疑問なんかではなく、確信を持った自分の言葉に私が期待通りの言葉を返さなかったから。そんなニュアンスの表情だった。

なんでバレたのだろう、寝不足でできたクマを隠すように少しづつメイクは濃くなっていったけど、完璧に演じていたはずなのに。

そんな考えを飲み込むように、目の前にある大して美味しくないアルコールを流し込んだ。

wn「でも……」
hs「A〜！飲んでるかぁー！」

納得のいっていない表情で何かを言いかけたウォヌに、次の言い訳を考える暇もなく顔の赤くなったスニョンがウォヌの肩を組みながら絡んできた。

これ以上の詮索はされない。スニョンがいる空間で変な話をするほどウォヌは頭が悪くない。

そんな確信があったからこそ私はほっと一つ息をついた。

『スニョンこそまだ全然飲んでないでしょぉ〜？』

ハイ乾杯！っとぶつけられたグラスの音に笑みを浮かべ、これからのウォヌとの距離をどうしようかとグラスを口につけた。

ジッと私を見つめる視線には気付かないふりをして。