【黒バス】海常高校バスケ部マネージャーです。

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｢．．．｣
｢．．．｣

私は今 屋上にいる。
何故って

サボりだよ。

けど 屋上には先客がいた。


黄色の髪の つまらなそうな目。

黄瀬だ。


昨日あんなこと言っちゃったし 何か気まずい。

しばらく見つめ合っていると おもむろに黄瀬が口を開いた。

｢つまらなそうな目してますか 俺｣

目を逸らして 空を見上げる黄瀬。

｢してるよ｣

嘘はつかない。

｢先輩凄いッスね｣
｢何が？｣
｢こんなイケメンがいるのに 何もしないなんて｣
｢ブッ｣

吹いた。
自分でイケメンって．．．。

｢ちょ 何で笑うんすか！｣
｢いや だって 自分で．．．｣
｢だからって そんなに笑うことないじゃないッスかー｣

ストン と黄瀬の隣に腰を降ろす。

｢黄瀬さ｣
｢あ 俺の名前知ってるんすか｣
｢まあね｣

ゴロンと寝転がって 空を見上げる。
綺麗な青空。

｢バスケ見てる時は つまらなそうな目してないよ｣

｢バスケ 好きッスから｣
｢やっぱり｣

｢？｣

むくり と起き上がる。

｢バスケ好きそうな目してるなぁってさ｣

ニカッと笑う。

｢先輩も バスケ好きそうな目してるッスよ｣

黄瀬もニカッと笑う。


その後 黄瀬と他愛もない話をした。

｢てか先輩 3年ッスよね？内申大丈夫なんスか？｣
｢しーらないっ！何とかなるでしょ！｣
｢軽いッスね｣

屋上をかけていく風は 春の香りがした。

｢よいしょっと｣
と 立ち上がって 伸びをする。

｢じゃあ 放課後部活見学来なよ？待ってるから｣

と だけ言って 屋上を後にした。


｢A お前どこ行ってた｣
｢屋上｣

帰って来れば ユキからの説教。

スパーンと頭をしばかれる。

｢お前受験生なんだぞ！自覚持て！｣
｢えー ヨシ助けてー｣
｢人に頼るな！｣
｢いーじゃん。人は支えあって生きてくもんじゃん｣
｢しばくぞ！｣
｢え やだ｣

｢あのー 池宮先輩いるッスか？｣
と 声がして 黄色い声が聞こえる。

｢黄瀬じゃん。どしたの？｣
｢いえ コレ落としてたので｣
黄瀬が差し出してきたのは 私の学生証。

｢うわ 落としてたかーゴメン黄瀬。ありがと｣
｢いえ じゃ 俺はこれで｣

と言って 黄瀬は帰って行った。

｢．．．何してんだよ｣
｢あ ユキ。黄瀬に学生証届けてもらった｣

と ユキの眉毛がピクッと動いた。

｢アイツと屋上にいたのか？｣
｢うん。案外良い奴だった｣

｢．．．ふぅん｣
｢あ チャイム鳴るじゃん席つかないと｣

｢．．．ヨシ何ニヤついてんの｣
｢いや なんでも｣

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