第七十二話【深谷 架乃】 ページ23
ふわふわと飛行を続けていたら、地上にてまたもや見覚えのある人物が目に入った。しかも二人。
地上と空中では結構な距離がある為、一度地上に降りて、少し離れた場所からその姿を見る。
一人は狐の面をしており、もう一人は金髪の猫毛の少女。
やはり名前は思い出せないものの、おそらく自分の知り合いだろう。
二人は交戦中のようだった。
どちらが勝つだろうか。それとも、引き分けるのだろうか。
ほんの少し気になったが、特に興味がわく事でもなく。
どうでもいいかとその場所を去ろうとした時、二人と目が合った。
気付かれた。
次の瞬間、狐面の人間がこちらに攻撃を仕掛けてくるのが解った。
僕に向けて投げられたそれは緩やかに弧を描いて確実に迫る。
___手榴弾。
ああ、なんてついてない。
僕はただ楽しく過ごしたいだけなのに、巻き込まれるだなんて。
手榴弾が爆発する直前に僕は一言口にする。
「結界」
瞬間、僕の身体は爆発に飲み込まれた。
しかし僕の身体には擦り傷一つ無い。
爆発の熱すら感じない。
僕の周りは透明な膜で覆われていた。一見柔そうに見える、恐ろしく頑丈な結界。
勢いが収まっていくと同時に結界を解く。
「……邪魔しないでくれるかな。僕の邪魔をするなら、消えて」
ナイフを構えてそう言い放つ。
逃げても良かったけれど、また戦いを仕掛けられたら面倒だ。
僕の邪魔をしようとするんだもの。それなら、邪魔者はここで消してしまおう。
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周(プロフ) - 続編いきます (2016年10月14日 10時) (レス) id: f9682346d9 (このIDを非表示/違反報告)
周(プロフ) - 終わりましたぁ (2016年10月11日 0時) (レス) id: f9682346d9 (このIDを非表示/違反報告)
周(プロフ) - 更新しませう (2016年10月10日 23時) (レス) id: f9682346d9 (このIDを非表示/違反報告)
影谷クロ(プロフ) - どなたでもいいのでパスを教えて下さい (2016年7月27日 23時) (レス) id: a8d74e6ef2 (このIDを非表示/違反報告)
璃音(プロフ) - 終わり (2016年6月23日 9時) (レス) id: f448c03481 (このIDを非表示/違反報告)
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