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深刻なツッコミ不足【市原海斗】 ページ38

「お、四人とも早いねぇ。アリスはサボったか?」

副会長に続き生徒会室に入ってきたのは響夜と奏多。
廊下がうるさかったのは響夜のファン達のせいかもしれない。
ボクはそろそろ空になるお菓子の袋をちょっと持ち上げて笑う。

「うん、ゆきみんとチェス大会兼お菓子パーティー」

やっぱりか、と響夜が言う。
だってファン巻くの大変なんだもん。退学なんてもっての他だし、対応を雑にして評価を落とすわけにはいかない。
授業中に抜けてしまえば他の人は追って来られないし、そもそも生徒会室と言う名の絶対領域に足を踏み入れるバカはいない。

「ま、その方が授業よりかは有意義な時間だよな。奏多もそう思うだろ?」

「はい!兄さんは何時も正しいですもんね!」

響夜が奏多に同意を求める。
勿論秒で答えが返ってきた。奏多のことだから否定はしないと思っていたけど、今回もそうみたい。

「そーだよ奏多、授業より絶対楽しいもん。ボクらは多少授業サボっても成績は落ちないしね」

ついでにボクも色々吹き込んでおく。
ちっちゃい頃から奏多ってこんな感じなんだよね……
何時か響夜を騙る誰かに騙されそ____あ、それはないな。だって奏多が響夜を見間違える筈ないし。

「はいそこサボりを正当化しようとしない。ちゃんと授業出なよね」

呆れ気味にヒナがため息をつく。
そんなヒナに、今まで口いっぱいにお菓子を頬張っていたゆきみんが声をかける。リスみたいだ……

「でも〜、実際成績は問題無いの〜」

「それは雪さんがずば抜けてるだけです」

「ボクも別に悪くはないね」

「アリスも頭ひとつ分抜け出てるんだよ」

二人は生徒会でも頭脳派だし、なんてヒナが言っている。
まあ、ゆきみんとボクと……あと美月ちゃんとかは頭脳派に分類されるかな。

「俺も一定の成績は保ってんな」

「僕はサボったりはしないですけど……」

「バカ正直に授業なんか出なくていーんだよ。勉強なんて何処でも出来る。ましてや俺達は生徒会だからな」

「そうなんですね!教えてくれてありがとうございます!」

キラキラとした目で奏多が響夜を見つめている。
流石お兄ちゃん大好きだね。

「どうしようお兄ちゃん大好き系男子のサボりが増えた……!!」

ヒナがもうダメだとばかりに頭を抱える。
それを横目に見ながら、苦笑いの副会長が一言。

「……雛野ちゃん大変だね」


生徒会のうち、この面子を揃えると大変深刻なツッコミ不足が起こるのだと学んだ。

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…*☆紫猫姫☆*…(プロフ) - 更新しました (2019年11月30日 22時) (レス) id: cb224af594 (このIDを非表示/違反報告)
…*☆紫猫姫☆*…(プロフ) - 更新します (2019年11月30日 22時) (レス) id: cb224af594 (このIDを非表示/違反報告)
86(ハチロク)(プロフ) - 更新しました。 (2019年11月6日 19時) (レス) id: b1210a8af9 (このIDを非表示/違反報告)
86(ハチロク)(プロフ) - 更新します。 (2019年11月6日 17時) (レス) id: b1210a8af9 (このIDを非表示/違反報告)
…*☆紫猫姫☆*…(プロフ) - 更新します (2019年11月4日 21時) (レス) id: cb224af594 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:amuser x他10人 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年8月21日 22時

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