階級学園【小説】 (ページ12)

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プラチナの僕【紫野優理】ページ12

皆が僕の為に道をあけ、僕はレジェンドの方々の為に道を開ける。

ここ、芽歌学園──またの名を階級学園は、階級の高さが者を言う学園。

強者は思うがままにこの学園を支配し、弱者は強者にひれ伏し従う。

そんな制度が徹底されている。
　

僕、紫野優理は、キラリと太陽に反射するエメラルドのネックレスを身に着け、群集に手を振りながら学校への道のりを歩いていた。

生徒会が通り過ぎたあとは、僕の所属する階級である“プラチナ”が１番上だ。誰もが僕に道をあける。

「み、見ろよ、優理様だ！アリス様たちも良いけど、優理様も可愛いよな…」

「な！上の階級だけど親しみやすいし！」

「あたし達みたいな下の階級とも仲良くしてくれるしね！」

あの固まりは…シルバーか。サファイアのネックレスだし。

親しみやすい？わざと会話レベルを低くして君たちに合わせてるのわかんないかな？

仲良くしてくれる？あんたらと仲良しこよしした気なんてさらさら無いけどね。

それに海斗君も僕も男だから。生憎同性愛者じゃないんで、男からの好意や告白は正直良い迷惑なんだよね。

まぁ、勿論こんなこと表には出さない。

「優理様、おはようございます！！」
「おはようAちゃん！」

そういってニコリと裏表の無い笑みを浮かべれば、ﾁｮﾛい生徒は大体オチる。

はぁ、可愛いってつらいね!!

そんな事を思いながら、僕は鼻歌を歌いつつ足を進めた。