157 過去編 ページ7
一週間後。現在、朝の四時半だ。
遂に選別会の日がやって来た。
時間に間に合うように朝早くから出発するのだ。
『うぅ･･･眠い』
『船の中では寝れるから、そこまでは我慢だよ』
はーい、と言って船の入り口に入ろうとした時。
『『『A！悠さん！！ファイト！！』』』
チームの皆がそこにはいた。
『お前達･･･！こんな朝早くに何を』
『何って悠さん･･･。見送りっすよ』
兄さんの言葉に真太郎が返す。
『僕たちの分まで頑張ってきてください！！』
『現場に行けないけど、ここで応援してます！』
心兄さんと空がそう言った。
『みんな･･･！ありがとう！』
『ああ！詰め込んだこの一週間の努力、出し切ってみせる！』
皆に見送られながら、僕たちは選別会の会場へ行く船は出航した。
『頑張ろうね、兄さん！』
『ああ！これに選ばれたら、お前と初めての大会の会場で走ることが出来る･･･！』
『みんなの気持ちを裏切りたくない！絶対選ばれてみせる！！』
『その意気だよ、A』
僕は後ろに座っているじいちゃんとばあちゃんの方へ振り返る。
兄さんも後ろを振り返った。
『じいちゃん、ばあちゃん！僕、頑張るから見ててね！』
『ええ。Aちゃんと悠君のかっこいい姿、見せてね』
『じいちゃんは二人しか見ないぞ〜』
ばあちゃんは微笑みながら、じいちゃんは嬉しそうに腕を上げて言った。
ふと、奥に座る人たち･･･家族で旅行していたであろう人たちが目に入る。
ちらっ、と兄さんを見ると、やっぱりその人たちを見ていた。
僕は親の顔を覚えていないからなんとも思わないけれど、もし、父さんと母さんが生きていたら＿＿＿
母さんに甘えて、父さんと一緒に遊んだりする･･･。
そういう毎日だったのかな。
『兄さん』
『っ！ど、どうしたんだいA？』
ぼーっとしていた兄さんに声を掛ける。
『じいちゃんとばあちゃんに、かっこいいところ見せよう！あの技で！』
『･･･！ああ！』
僕にはこういうことしか出来ないけど、兄さんの支えになりたいんだ。
『あの技？』
『うん！僕たちが頑張って練習した必殺技があるの！じいちゃんとばあちゃんに見て欲しい』！！
ばあちゃんの問いに答える。
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恵野(プロフ) - 死神瞳羽さん» ありがとうございます…！ 中々更新に手が回らず、ずっと下書き状態で止まってるものばかりですが、作ったからには完結させたいと思っていますので、お時間あるときに覗きに来ていただければと思います！ (2023年3月12日 15時) (
レス) id: 78dc1b910c (このIDを非表示/違反報告)
死神瞳羽(プロフ) - 恵野さん» 他の作品も楽しみに待ってますね！ (2023年3月12日 15時) (レス) id: dad027b2bd (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - 死神瞳羽さん» キャラの特徴掴めてましたか…！？ 所々こんな一面もありそうだなっていう想像や捏造がほとんどでしたが、違和感なく思えていただいてたみたいでよかったです！ (2023年3月12日 15時) (レス) id: 78dc1b910c (このIDを非表示/違反報告)
死神瞳羽(プロフ) - 恵野さん» いえいえ、恵野さんが作る作品は、面白いところもあるしキャラもちゃんと掴めているので見ていて、尊敬できます！ (2023年3月12日 15時) (レス) id: dad027b2bd (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - 死神瞳羽さん» まだまだ拙い部分がありますが、そう言って頂けるとは感無量です泣 (2023年3月12日 15時) (レス) id: 78dc1b910c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2019年8月25日 19時
