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「まあ風間さんも起動出来たからねー、“風刃”」

「・・・貴方のことだ。最上さんを自分のそばに置いておきたかったんでしょ」

「どうかな」




絶対そうだ。だって、そのゴーグルを付けている時点で私にはバレバレだ。

貴方にとって最上さんという存在がどれほど大きいのか、付き合いの長い私は知っている。




「そうそう。近々、近界民(ネイバー)が大量に現れるよ」

「・・・私にそれを始末しろって言いたいんですか」

「いいや、俺とAちゃんどっちが多く狩れるか、勝負しようよ。・・・同じ黒トリガー使いとして」




成る程。目的はそれか。




「ここで実力差を見せつけたいんですか?」

「それもあるね」

「・・・どうせ、本部の人達には既に言っているんでしょう?」

「ありゃ、バレてたか」




つまり、私に拒否権はないと言うことだ。




「いいでしょう。受けて立ちます。私と兄さん、迅さんと最上さん。どっちが強いのか、ここではっきりさせましょう」

「決まりだな」




迅さんはすれ違いざま、私の頭の上にポンッと手を置いた。




「ゲームしないで、ちゃんと寝ろよー。夜更かしばっかだと、倒れるぞー」

「・・・これだから未来予知の副作用(サイドエフェクト)は嫌いなんだ・・・っ」




ほぼ自分の私生活がバレているとも同然である。

でも、一応気遣ってくれている、というのは分かっているつもりだ。

ドアが閉まる音がする。




「・・・兄さん。絶対勝とうね」




まあ戦っているのは私じゃなくて兄さんなんだけど。

私は副作用(サイドエフェクト)で迅さんが居ないか確認してから降りる。

だってあの人、偶にセクハラしてくるんだもん・・・。



















Aちゃんはこの勝負の意図を知らないだろう。


3年前。Aちゃんの黒トリガーの実験にて俺とAちゃんが戦ったときの違和感を知りたかったのだ。

俺の副作用(サイドエフェクト)が効かなかったこと。

あの戦闘スタイルが明らかに香薫さんだったこと。

あと___




「話し方に、違和感しかなかったな」




いつも俺に会う度に嫌そうな顔して、関わりたくないって態度のAちゃん。

目つき。口調。全てから拒否そのものを感じる。

だが、あの時はそれを一つも感じなかった。




「・・・約束の日になったら、その答えがわかるかな」




対戦の日が、少し楽しみになった。

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恵野(プロフ) - functionさん» コメントありがとうございます!あ、アドバイスですか!?原作の設定をしっかり理解出来ているなら、大丈夫だと思いますよ!差し支えなければ、貴方様の作品を見に行かせて頂いてもよろしいでしょうか?陰ながら応援してます! (2020年5月24日 17時) (レス) id: d3fd993259 (このIDを非表示/違反報告)
function - とてもおもしろいです!引き込まれます♪私もワートリの二次創作小説を書いているのですが、何かアドバイスいただけないでしょうか。 (2020年5月24日 17時) (レス) id: a26c61826f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:恵野 | 作成日時:2019年3月3日 19時

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