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“見つけた”

それは探していた対象のものが自分の視界に捉えた事で意味として成立する言葉だ

Aが探しているのは黒トリガー、即ち自分の兄である

彼女は今ここにないものを何故見つけられたのか


それは彼女の副作用“強化視覚”のおかげである

この副作用は半径300mまでなら360°見ることができる

視界が広いおかげで彼女には不意打ちは効かない

ましてや、範囲内なら彼女の視界からは逃れられない


Aは黒トリガーを返してもらうために部屋を出ようと立ち上がる

何日も身体を動かしていなかったためか、立ち上がったと思ったらベットに座り込んでしまった

唇を噛み締め、悔しそうに少女は忍田を見上げる



「落ち着くんだ、A。起きたら連れてくるように言われている」


「誰に?」


「本部司令。ボーダー最高責任者に、だ」



敢えて名を伏せて言う忍田の発言にAは首を傾げる

Aは忍田に支えられながら部屋を出た










支えられながらAはとある部屋に入れられる



「(この景色、さっき見えた景色と同じだ。ここに、兄さんがいる)」



Aが顔を上げると、見知った顔と知らない顔

一番最初に視界に入って、視線の合った人に声をかける



「お久しぶりです、城戸さん」


「この間はご苦労だった。A」



Aは城戸に違和感を感じた



おかしい

城戸さんは私のこと名前で呼んでたのに、どうして今苗字で呼ばれたの?



Aは父親が病死したため、住む場所がなくなった

別居していた兄と暮らす事になり、その暮らす場所がボーダーだった

兄妹のため苗字で呼ぶわけにもいかず、名前で呼ばれていたのだ

それには城戸も含まれるのだが・・・



「・・・城戸さん、持ってますよね?」

「黒トリガーのことか」

「わかっているなら、返してください」



城戸が何かを取り出す

それは、


「!!兄さん!」


今にも飛びつかんとする勢いで動き出したA

しかし、忍田によってその動きは止められる



「離して、忍田さん!!」

「司令の話はまだ終わってないぞ、A」



司令・・・?

まさか・・・と城戸を見つめるA



「ボーダー最高責任者、城戸正宗だ。Aよ、これを起動しなさい」



そう言って城戸は黒トリガーを差し出した

それを受け取り、Aは無事を確認する



「あちらの部屋に入れ」



その声音がAには焦りを含んでいるように聞こえた

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恵野(プロフ) - functionさん» コメントありがとうございます!あ、アドバイスですか!?原作の設定をしっかり理解出来ているなら、大丈夫だと思いますよ!差し支えなければ、貴方様の作品を見に行かせて頂いてもよろしいでしょうか?陰ながら応援してます! (2020年5月24日 17時) (レス) id: d3fd993259 (このIDを非表示/違反報告)
function - とてもおもしろいです!引き込まれます♪私もワートリの二次創作小説を書いているのですが、何かアドバイスいただけないでしょうか。 (2020年5月24日 17時) (レス) id: a26c61826f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:恵野 | 作成日時:2019年3月3日 19時

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