検索窓
今日:21 hit、昨日:5 hit、合計:188,799 hit

14 ページ14

二日後

私は目が覚めた後、忍田さんに再び黒トリガーの件で呼び出しがある、と言われたので、上層部へ向かっている。

一昨日、忍田さんが何の問題もなかった、と言われたので少し安心している。

しかし、相変わらず黒トリガーに換装した後の記憶がない。



「大丈夫、大丈夫・・・」

「・・・大丈夫か、A」

「へっ?・・・し、忍田さん」



どうやら部屋の入り口で待っていてくれたらしい。

・・・聞かれてしまった。恥ずかしい。



「体調とか、なんともないな?」

「トリオン体になったら体調治りますし大丈夫です」

「A、それは治っているのではなくて・・・。何度言えば分かるんだ」



ため息をつく忍田さん。・・・あれ治っているんじゃないの?



「まあいい。皆集まっている」

「えっ、あ、はい」



忍田さんに続いて入室する。



「A、参上しました」

「来たかA」



城戸さんが私の名前を呼ぶ。



「忍田本部長から聞いているとは思うが、黒トリガーの性能を知るためにここに呼んだ。早速、始めて貰おう」

「はい」



私は入室早々、ルームと呼ばれる仮想空間に転送される。

通信機から換装の指示が出される。



「・・・大丈夫、兄さんは応えてくれている・・・」



先程言っていた城戸さん達の言葉を思い出す。











『Aよ、黒トリガーの適合者に選ばれた以上、扱えるようになって貰わないと困る』

『・・・はい』



城戸さんが喋る



『黒トリガーは最後の切り札なんだ。前のような失態は許されんぞ!』

『・・・はい』



鬼怒田開発室長が喋る。











・・・そうだよね。私以外誰にも起動させられなかったんだから。

でも私は黒トリガー(にいさん)を扱えない。

呼び出されて当たり前だ。



「・・・お願い、兄さん」



“私に応えて・・・!”



トリガー起動の意思を示す。

___どうか、私に兄さんを扱わせて・・・。









私の視界は真っ暗に染まった。

でも、その暗闇の中で___









「当たり前だろ、A」









はっきりと兄さんの声が聞こえた。

15→←13



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (43 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
194人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

恵野(プロフ) - functionさん» コメントありがとうございます!あ、アドバイスですか!?原作の設定をしっかり理解出来ているなら、大丈夫だと思いますよ!差し支えなければ、貴方様の作品を見に行かせて頂いてもよろしいでしょうか?陰ながら応援してます! (2020年5月24日 17時) (レス) id: d3fd993259 (このIDを非表示/違反報告)
function - とてもおもしろいです!引き込まれます♪私もワートリの二次創作小説を書いているのですが、何かアドバイスいただけないでしょうか。 (2020年5月24日 17時) (レス) id: a26c61826f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:恵野 | 作成日時:2019年3月3日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。