7 【夜の公園は】 ページ9
「うえーん…ママ〜?」
ターゲットも始末し、公園の前を通ると小さな男の子が泣いていた。
何故だろうか。
こんな夜中なのに…………………………
『大丈夫ですか?』
「………おねえちゃん誰?」
男の子は涙をふく。
私はハンカチを差し出す。
『お母さんは?』
「分かんない〜」
『じゃあ…………………………お父さんは?』
「分かんない〜」
『そうですか……』
こんな夜に男の子一人は危険だ。
そう思い、私はこの子の親を一緒に探すコトにした。
住所だとか電話番号だとかが分からない。
相当時間がかかりそうだ…………………………
「………おねえちゃん、何着てるの?」
『今日お仕事でドレスを着たんですよ……』
「綺麗だね!」
初めてそう褒められ、体が震えた。
すると――――――――
「ウィリアム!」
「あ、ママ!」
男の子は母親の元へと走っていく。
母親は私に気付かなかったのか、そのまま行ってしまった。
『………綺麗だね、か…………………………』
私にはまだ心が存在しているのだろうか。
だから、あぁやって言われた時も震えたのか。
心なんて、とうの昔に壊れたハズなのに。
なんて思っていたら後ろに誰かいた。
『プロシュートさん、どうしたんですか?』
プ「たまたま買い物帰りにお前がいたんだ」
『そうですか、何か荷物お持ちしましょうか?』
プ「いい」
『分かりました』
私は一人公園を出る。
独りで、アジトへと戻っていく――――――――
アジトにつき、部屋へ入ってイスに座る。
『私の心は………?なくなっているのかしら。それともあるのかしら……』
中途半端だ。
『もしかして……
――――――――蠢いているのかしら』
そのまま眠りについた。
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