No.41 ページ43
「じゃあ織田作が保護してる子達と仲良くなったんだね」
「うん。お姉ちゃんって呼ばれた」
「愉しかった?」
「うん」
太宰は微笑んで時祢の頭を撫でる。
彼女は気持ち良さげに其の手を受け入れる。
あの後ポートマフィアの前に行くと、太宰が待っていた。
そしてそのまま織田作と別れ、二人は歩いて家に向かっていた。
「今日の夕飯は如何するの?」
「一昨日買った材料でオムライスとスープを作る」
「うふふ、楽しみだ」
太宰は機嫌良さげに笑った。
其の表情は、マフィアだとは迚も思えない程柔らかかった。
彼が時祢に向ける眼差しは、兄が妹に向ける愛おしげなもの。
其れを引き出すことが出来るのは、彼女だけだ。
「時祢、明日は午後から非番なんだ。二人で出掛けようか」
「何処に?」
「うーん…カフェにでも行って、そのまま辺りをぶらつこうか」
太宰の提案に、時祢はこくりと頷いた。
そんな彼女を、太宰は抱き上げた。
ポートマフィアの最年少幹部も、今は只の兄だ。
時祢は高くなった視界に目を瞬かせたが、嬉しげな様子の太宰に身を任せた。
長く伸びた影が二人を見送っていた。
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麗葉 - 大好きすぎて気づいたら四回も?読んでました(笑)体調に気をつけて頑張ってください! (5月2日 21時) (レス) id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - 猫好きさん» 本当にそうよねえ奥さん←←もう先生は私を苦しめようとして来てるとしか思えないですよ…小学校卒業して「よっしゃマラソン大会無い!」からの長距離走があった絶望感…(´・ω・`) (2019年1月1日 23時) (レス) id: 424c23822c (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - ホントですよ…マラソン大会とかは真面目に荒そうかと思いましたよ…ホント、やぁねぇ奥さん← (2019年1月1日 20時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - 猫好きさん» 大丈夫ですよ!立ち眩みは現在学生の私でも日常茶飯事ですから…………orz 体育の長距離とか本当にもう……………………殺しに来てますよ…(´・ω・`) (2019年1月1日 14時) (レス) id: 3546326a0b (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - 1km全力疾走?アハハ…知らないの?僕ヒキニートだから歩くだけで立ち眩みするのw( °∇^)] (2019年1月1日 13時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凛 | 作成日時:2018年8月14日 11時