あ「・・・キスの意味って、なんですか？」カノ「君は、誰が好きなの？」キド「なんでそうもすれ違うんだよ・・・」セト「厄介っすね・・・」 (ページ6)

今日:8 hit、昨日:11 hit、合計:71,063 hit

７６ページ6

カノ「はあ！？//////」

なるべく照れた顔を見せないように真顔で言うと、少し赤く頬を染めた猫目さんが叫ぶ
となりで「うるさい」という声が聞こえた

あ「ずっと気になっていたんです。猫目さんがなんで私なんかにキスなんてしたのかって・・・」

カノ「・・・それは・・・っ・・///」

あ「ねえ、どうなんですか？

グイっと近づいて問いかけてみる
いつもの猫目さんなら、笑って受け流すのに何か焦っている様子だ

こんな猫目さん、初めて見る

カノ「あ・・・えと・・・・///」

[カノside]

なんでこんな展開になったのかな・・・
鼓動がトクトクと音を鳴らすたび、僕の中から力が抜けて何も考えられなくなる

カノ「それは・・・」

あ「お願いします。教えてください」

言ってしまっていいのかな？
でも・・・

カノ「・・・」

あ「・・・もしかして、魔が差しただけですか？」

カノ「え？」

あ「・・・魔が差したから、キスしたんですか？したかったから、丁度私がいたからしたんですか？」

カノ「違う！！」

感情を抑えきれずAちゃんの肩を掴んで言った
Aちゃんの体、震えてる

カノ「・・・ちゃんと、話すから聞いて・・・」

あ「・・・」

カノ「あの時、キスしたのは・・・Aちゃんが可愛かったから・・・」

あ「私が、可愛い？」

カノ「僕なんかを、心配して優しくしてくれて・・・」

あ「心配するのは当たり前です。貴方は私の恩人ですから」

まただ

いつも君は僕を、仲間か恩人という

もう、抑えきれなくなってAちゃんの体を引き寄せ抱きしめる
伝わる体温と、鼓動の音が僕の中で心地よく伝わってくる

カノ「・・・君にとって、僕は恩人で仲間でしかないの？」

あ「・・・」

カノ「・・・そんなの、嫌だな・・・」

Aちゃんの肩に顔を埋めて表情を隠す
今の僕の顔、きっと真っ赤だ

こんなの僕らしくない・・・

胸の痛みで欺けない以上、自力で何とかするしかない

ちょこっとだけ顔を上げて見た

顔を上げるとAちゃんと目があった