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私はとにかく走った
走って、走って、あの場所から逃げたくて・・・






あ「うわっ!」







石か何かにつまずいて、思いっきり膝をついた
摩擦で引きずった足からは、血が滲みだらだらと子供のように勢いよく流れる








あ「・・・」








私が、裏切れば殺されずにすむ
だけど、裏切った瞬間私はもうあそこにいられない。カノのそばにいられない








また足を動かしてあの場所へ帰る
一刻も早く、カノや皆の顔を見たい。安心したいと思った









やっとついたとき、時刻は8時をとおに過ぎていた







昼の日差しで暖かくなったドアノブを回して、ガチャりと音を鳴らして中に入る







あ「・・・ただいま・・です」






玄関には、いつものアジトにいるメンバーの靴だけ




トテトテと廊下を歩いて、共有スペースに入る








キド「お前、今までどこ行ってたんだ!!しかも、その傷」






あ「転んだだけですから、心配いりませんよ」







キド「だけどな、バイキンでも入ったら大変だ。ほら、こっちに座れ」







ソファーに座らせられ、紫フードさんは急いで救急箱を取りに行った
その場にいたのは、紫フードさんとマリーだけ







マリー「大丈夫!?」




あ「はい、大丈夫です。こんなの・・・」








心の不安が徐々に大きくなっていった
痛みに耐えながら、手当を終わらせ一息つく







あ「あの、カノどこにいますか?」






キド「カノなら、部屋にいると思うが」







あ「そうですか。少し、話あるので行ってきます」








痛む足を動かして、カノの部屋を目指す
いざ部屋の前に立つと何故か、入りづらくなってくる








あ「・・・カノ」







必死に呼んだその声が、ドア越しから聞こえるかどうか不安だった
でも、声を出すので精一杯になっていた









カノ「Aちゃん!」









ドアから出てきたカノが私を見て、安心したような顔をした
カノの姿を見たとたん、さらに不安が募って思いっきり抱きしめる









カノ「ど、どうしたの?」









じょうきょうあ飲み込めず焦るカノを構わず私はぎゅううっと抱きしめる








あ「カノ、お願いがあります」






カノ「え、何?」







あ「・・・・・今日、私のわがままに付き合ってもらえませんか?」

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ペンネグラタン(プロフ) - また、何処かで。がいいです!! (2016年11月25日 23時) (携帯から) (レス) id: 04ea405d06 (このIDを非表示/違反報告)
コロロン - とっても良くて…は、鼻血が…w最後はカッコよかった!! (2016年1月11日 21時) (レス) id: ffe2c6c2a2 (このIDを非表示/違反報告)
カノ好きno1 - 泣ける (2015年2月26日 20時) (レス) id: 2cfa1c9c94 (このIDを非表示/違反報告)
百合 - もう作家になってください!すっごい楽しかったです! (2015年1月7日 1時) (レス) id: d53753f4b2 (このIDを非表示/違反報告)
ミルフィ - ぼろ泣きなう((奥が深い… (2014年12月6日 9時) (レス) id: eaaa75aa6c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柴犬 | 作成日時:2014年9月14日 18時

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