27.「ボクの、ボク達の、能力」 ページ29
(((((サツキ)))))side
狂った様に笑って、黒…いや、『冴える』は、話を続けていました。
冴える「お前らは、元々交わる筈の無い平行世界に居たんだよ…
それが、何を違えたかお前らは出逢ってしまった。有り得ない事なんだよ、それはな。
だけど、出逢ってしまったのが一番の間違いで…まあ、俺にとっては僥倖だがな」
…出逢ったのが、間違い?
それは、
(((((サツキ)))))「…ボク達は、出逢わなければ良かったと。…そう言うんですか」
否定を求めていました。だけど、
冴える「ああ、そうだよ」
余りにも、あっさりとした肯定。
「…どうして」
冴える「ああ。どうしてか、教えてやるよ。どうせ何も出来ないならば、全身を以て悔しがれ、な?
白黒。お前らは、『メカクシ団』とやらが何も出来なかった世界線の人間だ。
お前らは、赤と出逢った時に自分達のセカイを持ち込んじまったんだよ…曖昧で、釈然としない、絶望がなければ希望もない。それでいて、奴等の『敵』…俺だけは存在するセカイだ。
お前ら、お前らさえいなければ奴等なりに幸せだったのに!…最高だろ?」
ボク達が、いなければ…?
「嘘だッ!」
(((((アオイ)))))の声がしました。
「そんなっ…そんな、事…!」
今にも泣き出してしまいそうです。
ボクも、人の事は言えませんけど。
「違えよ。そんな事ねえって」
…デリカシーのない人ですね。
そんな事があるから…
「如月っ、シンタロー!貴方は少し、楽観的に過ぎる…!」
(((((アオイ)))))の悲痛な声がしました。
「…はは、どこぞの緑髪閻魔様かよ。
大丈夫だ、オレ達には、奥の手…いや、奥義に近いかもな。
…最善策は、残ってる」
そのまま、アザミさんの方へ向き直ります。
「お前が、いや…マリーが、かな。
ともかく、『主』が作った、三位一体の緊急用停止装置…それが、」
オレ達の、能力だろう?
そう、言いました。
…それなら、ボクの能力も。
この「セカイ」では、殆ど何も出来なかった、劣等感たっぷりのボクの能力も、
ーーー役に立てますか?
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夜行* - んんんやばいキャラに合いすぎてますわ…(アッ彼奴です話してくれたやつです(わからない()間違ってたらごめんなさいノ;uωu) (2017年2月21日 17時) (レス) id: 391b6a4cc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:一夏 白 | 作成日時:2017年2月20日 17時