【カケ"フ°ロ】目を/に「うつす」話『サマータイムレコード』【二次/夢主】 (ページ28)

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26.「メリー・バッド・エンド」ページ28

(((((アオイ)))))side

メカクシ団の全員が、傷付いて、…
黒。
黒に呑まれたセカイ。

それは、未来か、過去か、現在か…
自分達の位置を、曖昧にしてしまった私達には分からなかった。

「…(((((アオイ)))))？っ、(((((アオイ)))))！」
はっと、我に帰る。
背中に嫌な汗が流れ、目は見開かれていた。
(((((アオイ)))))「いっ…今の、は…？」
(((((サツキ)))))「続きを、見て下さい」
(((((アオイ)))))「で、も…続きなんて、」

ある訳、ないだろ？
決定的な、瞬間を。
(((((サツキ)))))「いいから、見て…！」
強い命令。ではなく、余りに弱々しい懇願だった。

メドゥーサが、居た。畏怖の、その対象。
「ー、ー。…、…！」
その声は、
マリーさんの喉から出た物で、
アザミさんの声だった。
そう、感じた。

刹那、大きな空間が開く。
その向こうに、優しく笑う女の人。
黒い人の形はカゲロウの様に揺らぎ、
最後に刑の宣告を受け、そして睦まじい二人を見た。

暗転、場面転換。

何処かの屋上、風が吹き抜ける。
手元の絵は酷く不出来だ。
頭に靄が掛かった様で、不思議と嫌ではなかった。
夏の日を、忘れていた。

「メリー・バッド・エンド…」
忘却、それ即ち幸福也か、と。

後味が悪い。
(((((アオイ)))))「…そっちは、どうだ？」
憔悴。救いを、求めて。

ｼﾝﾀﾛｰ「オレ達が消えて…、そのまま。何も、全て、諦めたみたいだ…」

どちらも、救いの無さそうな、話。

ふらりと、黒が立ち上がり、高らかに嘲笑った。

「ははははは！…、…あ、あははははっははははは！」
狂った様にただ笑う。
「何も！何も、起こらない8月15日を、ただ繰り返す！イレギュラーも、関係ない…ああ、焦ったよ、柄にもなく。お前らの存在には」

滔々と、語り出す。