【カケ"フ°ロ】目を/に「うつす」話『サマータイムレコード』【二次/夢主】 (ページ22)

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20.「第”十一”夜」ページ22

サツキside

夜。
ボクとアオイは、団長によって同じ部屋をあてがわれました。

サツキ「おやすみー」

寝る準備が出来たので、カチ、と電気を消します。

アオイ「ひいッ！…駄目だ、ちょっと点けろ」
サツキ「はいはい…」

準備が出来ていなかったのか、ただ怖かったのか。まあ後者でしょうが。

サツキ「準備が出来たら言って下さい」
アオイ「ああ…いや、ちょっと待て。ここ、座れ」

ボクは言われた通りベッドに腰掛けます。

サツキ「何ですか？」
アオイ「同じベッドに寝るのは別に構わない。だが…あの、昼間のは、冗談、だよな？」
ああ、そんな事ですか。
サツキ「別に。

冗談にしてほしいならそうしますが、そうでないなら…ね？」
アオイ「…！」

ボクの言った意味が分かったのでしょう、アオイは顔を真っ赤にしました。

サツキ「あはは、いいですね、その顔。からかい甲斐があります」
アオイ「うる…っさい！も、もう寝るぞ！」

はいはい。あー、もう、可愛いなあ。
強がりもそうですが、顔を赤くしながらも同じベッドにちゃんと入って来る、その従順さが大好きです。

「おやすみ」

随分早く寝たアオイの寝顔に一言。
時計を見ると12時過ぎでした。
「あれ？」
日付が8／15のままの気がしましたが…まあ、大方見間違いでしょう。

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こんな夢を見た。

自分の前に一枚の戸が有る。
自分は開けるか又は開けないかに竟て逡巡して居た。
扨どうしようか、もう開けようか。
しかし厄介であるのは戸の向うに厭な予感が在る事だった。だがしかし、更に厄介なのは自分が此の戸を開けて見たくて仕方が無いと云う事で在った。
「ならば開けようか」
戸の取っ手に手を掛け、開いた。其処には、
「…何と」
拍子抜けとは此の事か、戸の向うには見知った部屋と見知った顔が有るだけだった。
否、もう一つ、見知った視線もか。

疑惑と詮索、慣れる物では無い其の視線は、自分へと向けられて居た。

随分と気分の悪くなる部屋だった。
こんな事ならば開けなければ好かったと思った。