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第十五話 ページ17

お久しぶりです。
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「皆集まったね。事情を知らない人は?」
「あ、僕急いで来たから他の人に言ってない」
 見れば何人かは頭の上に?マークを沢山くっつけていた。
「じゃあ、僕が説明するよ。
ヒヨリ、マリー、ドールが居ない。携帯も繋がらない」
「…それが?」
 後から来た皆はどうも危機感がない。セトも落ち着いて来ている。そうなると、まぁ騒ぐ程でもないかとか、そういった雰囲気が団員に共有されるようになる。
「ゆっくり、探そうか」
 姉ちゃんが言う。賛同の声がちらほらと上がった。
 だけど、シンタロー君は一人難しい顔をしていた。
「どうした、シンタロー」
 キドが目敏くそれを見つけ、問うた。
「いや…居ねえっつったら、今エネもオレの携帯に居ねえんだよ」
 早く言えよ。
「それ…いよいよマズイんじゃないっすか」
「僕も、そう思うな。何人かには言ったけどさ、何より居なくなった面子が意味深長なんだよね。能力的に」
「ああ。『覚める』『瞠る』…探索力が削がれるな。その上『合体させる』、…『冴える』」
 そう、どう考えても咨意的なチョイス。
 偶然でも、事故でも、ましてや勘違いでもない。そんなのは言い訳にすらならない。
「でも、じゃあ何でヒビヤが居るんだ?探索力っつー観点ならダントツじゃねぇか」
「そんなの、誰かの持ち物がなきゃ出来ないでしょ、知っててやったんじゃないの。
誰か、居なくなった人の持ち物とか持ってる人いる?」
 居ないだろう、というトーンでヒビヤ君が訪ねると、案の定全員が首を横に振った。
 いや、でも。
「『知っててやったんじゃないの』…ならさ、知ってた人がやった事になるんじゃないの?身内を疑いたくはないけど」
 意地の悪そうな言い方になっただろうか。「いや、しかし…」などとキドが言っているが、まごついているのを見ると、やはり反論が難しいのだろうと冷静に嘲笑したくなった。
「…まぁ、いいや。取り敢えずさ、アジトまで帰ろうよ。そこなら誰の持ち物だって少しはあるでしょ」
 異論は出なかった。全員で出口へと歩き出す。
 ちらりと団員の顔色を伺ってみる。
 皆真剣な顔をしていたが、その中には顔色に僕への批判と不信を見て取れる人もいた。
 
 穿った見方だろうな。
 僕も焦ってるんだろう、誰かを貶めたいなんてさぁ?
 Oh,my dirty!
 醜態と言うなら、団員のほとんど半分が消えたこの状況こそがそうだろうけど。

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作者名:一夏 白 | 作成日時:2017年10月12日 7時

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