人生ゲーム【カゲプロ】

本能寺チーム ページ14

sideシンタロー

オレのせい……？

シン「どういうことだよ」
カノ「そのままだよ。シンタローくんが、そう願ったんだ」

願った？
何の話だよ。

カノ「1回目の人狼ゲーム。人狼は、僕と美空と実優ちゃんだった。勝ったのは市民側。勝ったときに生き残っていたシンタローくんに、願いを叶える権利が与えられた。そして願った。『神無月実優を忘れたい』って」

……嘘だろ？
なんで、そんなことをオレが願うんだよ。
なんのために。

シン「なんで――」
実優「桃を襲撃したからじゃん？」

そんな理由？
そんな理由で、オレはお前を忘れたのかよ。

シン「なんで、カノは覚えてるんだよ」
カノ「人狼側はみんな覚えてるんだよ。勝ってないから。願いを叶えてもらう権利はないし」

なら、美空も……。

シン「なんのために、2回目をやったんだよ」
実優「私がつくったのは、『全員が生きてクリアできるゲーム』全員が生きてるっていうのが最低条件だから、それが達成できない限り終わらないの。でも、逆に言えば、必ず『全員が生きてクリアする方法』がある」

本当にあるだろうか。
人狼ゲームは、どうやったら誰ひとり死なずにクリアできた？
王様ゲームだって、命令に従わなかったら死ぬし、かといって従っても、人を殺す命令なら無理だろう。

実優「人狼ゲームはわからないけど、王様ゲームは、私達が『罰=死』だと思いこんでただけかもしれない。実際は、罰を受けても死ななかったかもしれない」
シン「なんでそれを早く言わなかった？」
実優「……言ってどうなるの？ 忘れたいと思ってたくらい嫌いだった人の言うこと素直に聞くの？」
シン「それは……」

忘れたんだから、その時はもう嫌いじゃなかったかもしれないだろ。

なんて、そんなこと言えるはずもない。
忘れたいと願われたことに、傷つかないはずがない。

シン「……悪かった」
実優「いいよ別に。ただ、人生ゲームは、うまくいけば全員1位でゴールできるかもしれない」
シン「……は？」
実優「いや、確信はないけど。でも……この『アイテム』をうまく使えば、全員1位でゴールできるはず。誰も死なずに、ゲームを終わらせることができる」

誰も死なずに、ゲームが終わる……？

シン「どうやって……」
実優「それは――」

終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)

←本能寺チーム

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す