【カゲプロ】あっくんとしーちゃん【シンタロー】 (ページ3)

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sideシンタロー

シン「……暑い」
エネ「しーちゃんさん来ないですね」

午後１時13分。
しーちゃんが来ない。

シン「よし、帰るか」
エネ「何で嬉しそうなんですか！もう少し待ちますからね！」

何でだよ。

？？「あの」

突然声をかけられた。

振り向くと、白いパーカーにショートパンツ、スパッツ、白い靴。
艶やかな黒髪は腰まで伸び、微妙に水色がかった瞳。

可愛い方だが、オレの語彙力では説明できない。

？？「……あっくん？」

あっくん、と言ったか。

エネ「しーちゃんさんですか‼」

オレより早く、エネが反応した。

しー「そうですけど」
エネ「おおお‼ ご主人、なかなか可愛いですよ！」
しー「ご主人……」

待てエネ。
完全にヤバい奴だと思われてるぞ。

しー「あっくん、ホントに赤ジャージなんだね」
シン「そっちもな」
しー「普段はいろんな色着てるよ。けど今日はわかりやすく」

なるほどな。

シン「お前、何歳？」
しー「一応16歳だよ」

16歳ならモモと同い年。
モモの身長が163㎝に対して、こいつは……。

シン「156ぐらいか……」
しー「何が？身長が？年齢のわりには小さいってよく言われるよ」

小さすぎないか……。
156なら、中１、中２ぐらいでもおかしくないが。

シン「学校は？」
しー「高校は義務教育じゃないでしょ」
シン「……そうだな」
しー「基本、家に誰もいないから、別にすることもないんだよね」

なら高校行けば良かっただろ。

エネ「あの、しーちゃんさんの家に行きたいです！」
しー「は？」
エネ「あ、私、エネといいます！」
しー「ああ、そう」

冷めてんな。
多重人格者かよ。

エネ「しーちゃんさんの家、誰もいないんですよね？行きたいです！ご主人、行きましょう！」
シン「いくらなんでも、初対面の男を家にいれないだろ」

さすがに警戒するだろうな。

しー「いや、別に良いけど」
シン「えっ」
しー「けど、私の家何もないよ？」
エネ「大丈夫です！」
しー「なら良いけど」

マジかよ……。
何で初対面の女の家に入らなきゃいけないんだよ……。
なんの罰ゲームだよ……。

しー「じゃ、こっちついてきて」
エネ「ご主人、楽しみですね！」

気が重い。